外国人に「やさしい日本語」マニュアル作成 政府が来夏

西日本新聞 一面 坂本 信博

 政府が、日本語が苦手な人にも伝わりやすい「やさしい日本語」のマニュアルを2020年夏までに作成することが西日本新聞の取材で分かった。出入国在留管理庁と文化庁が連携し、政府としては初のガイドラインとなる。背景には東京五輪・パラリンピックの開催や、入管難民法改正に伴う労働者の増加があり、「やさしい日本語」の普及がさらに広がりそうだ。

 出入国在留管理庁在留支援課によると、文化庁国語課と共同で事務局を務めて「やさしい日本語の活用に関するガイドライン」を作る。年明けに言語学の専門家や自治体関係者、外国人支援団体関係者などによる有識者会議を設立。20年夏をめどにウェブサイトで公開し、誰でもダウンロードできるようにする。

 マニュアルには、国の役所や地方自治体、企業などが外国人の住民や労働者に情報を伝える際に留意すべき点や、通常の日本語を「やさしい日本語」に“翻訳”するためのノウハウなどを盛り込む。

 政府は19年10月、「やさしい日本語」による外国人向けの「生活・就労ガイドブック」を作成。役所が外国人の住民に情報を伝える際に「やさしい日本語」の必要性が高まることを見据え、今回のマニュアル策定が立案されたという。

 やさしい日本語は1995年の阪神大震災をきっかけに、外国人への情報手段として提唱された。自治体などが避難指示や観光案内などに活用している。

 日本で暮らす外国人のうち、英語が通じる人は3~4割にとどまる一方、「やさしい日本語」は6~8割の人に通じるとされる。在留支援課の平嶋壮州(まさくに)課長は「やさしい日本語は非常に重要な存在で、多くの人に普及させたい。さまざまな場面で活用できるマニュアルを策定したい」と話している。 (坂本信博)

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