小倉をクルーズ船発着地に 北九州市が整備検討

西日本新聞 一面 内田 完爾

 クルーズ船の誘致に力を入れる北九州市が、同市小倉北区の市中心部の岸壁を新たなクルーズ船発着地として整備を検討していることが分かった。2021年度の運用開始を目指す。同市では現在、若松区と門司区の2カ所にクルーズ船が寄港しているが、いずれも大型商業施設や小倉城などがある市中心部には遠く、買い物や観光などの経済効果は限定的。利便性の高い岸壁を整備することで、北九州に寄港したり発着したりするクルーズ船の増加を図る。

 市によると、整備するのはJR小倉駅の北側約900メートルにある「浅野岸壁」。全長約170メートルで、現在は海上保安庁の巡視船が利用している。水深は7・5メートル。市は1万トン以下の高級小型クルーズ船の利用を想定する。船が安全に発着できるかどうか、本年度中に潮流などのシミュレーション調査を実施し、岸壁の舗装などの整備費を来年度予算に盛り込む計画だ。

 同市でのクルーズ船受け入れは、15年までは門司区西海岸で、16年からは貨物輸送船に利用を限定してきた若松区のひびきコンテナターミナル(HCT)でも開始した。HCTは水深が約15メートルあり16万トン級まで接岸できるため、中国発着の大型船の寄港が多く、西海岸は5万トン未満の日本を周遊する小型船が中心だ。

 16年に延べ9隻で7千人だった寄港は、翌17年には同33隻9万2千人に急増。18年は同27隻7万5千人で、クルーズ船の観光客が市内を訪れる訪日客全体の11%を占めた。一方で、日本人も含めた市への観光客約1500万人(18年)のうち、都心部の小倉を訪れるのは約4割の約630万人にとどまった。

 クルーズ船誘致の専門部署「クルーズ・交流課」によると、市中心部に岸壁を整えることで、旅行会社が北九州発着のクルーズ商品を企画しやすくなるといい、「観光客の滞在時間も延び、より高い経済効果が見込める」とみている。 (内田完爾)

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