【2位】卒業― 思い出が、未来を作る〈HKT48 10大ニュース2019〉

西日本スポーツ 古川 泰裕

 指原莉乃を筆頭に、6人の卒業生を見送った2019年のHKT48。1期生の兒玉遥と植木南央、2期生の冨吉明日香、駒田京伽、岩花詩乃。指原を含め、全員がグループにとって非常に大きな存在であったことは言うまでもない。1人1人の思い出を語り始めると、2021年までかかりそうなので、ここではあえて1人に絞らせてほしい。それは冨吉だ。

 腰の低い自虐キャラではあったがワードセンスを生かしたツッコミも抜群で、メンバーを“いじる”ことも得意だった。2018年1月に最愛の父を亡くし活動を休止。いったんは卒業を考えたが、ステージに戻ることを選んだ。ファンは少しでも活動を楽しんでもらうため、スマホゲームの投票企画で1位に押し上げたり、生誕祭を盛り上げたり…。何よりも、自分たちが冨吉を推すという「推し事」を楽しんだ。卒業公演で冨吉が発した「みなさんのおかげで『ああ楽しかった!』って思って卒業できる」という言葉は、一番の贈り物だっただろう。アイドルとファンにとって卒業は、場合によっては今生の別れであり寂しいものだが、その絆の強さが最も色濃く現れる機会なのかもしれない。そんな冨吉は、12月に東京で舞台に出演するなど、新たな道で活躍中。「トミヨシマニア」と自称するファンたちは、彼女の日々に寄り添いながら、〝一喜一笑〟し続けている。

 2020年は、早々から卒業が相次ぐ。1月11日には1期生の田中菜津美、15日には2期生の朝長美桜。それぞれがはっきりとした個性を持ち、ネームバリューもある大きな存在だ。グループが失うものは小さくないが、彼女たちがHKTで過ごした日々が無になるわけではない。「思い出が、未来を作る」。九州ツアーで披露した寸劇のテーマが示すように、未来を切り開くヒントは、既にそれぞれの心に深く刻まれているはずだ。

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