西部ガス「南京錠」もスマートに アプリで開閉、閉め忘れも防止

西日本新聞 総合面 石田 剛

 西部ガス(福岡市)は、ガス関連施設の出入り口や設備に取り付けている南京錠を、スマートフォンで開閉する電子式に切り替える実証事業を今月から始める。鍵の管理をしやすくし、点検などの作業従事者の負担軽減につなげる。南京錠はインフラ系企業をはじめ、屋外の倉庫や公共施設の門扉など幅広く使われている。業務効率化を進める他企業や自治体にも導入が広がる可能性がある。

 西部ガスは福岡市のスタートアップ企業「KEYes(キーズ)」が開発した「スマート南京錠」を採用。近距離無線通信「ブルートゥース」で鍵から発信する電波をスマホで受信し、専用のアプリで解錠する。

 実証事業は長崎市のガス供給所や圧力調整器に取り付けている約30個の南京錠を対象に、14日から2月末まで実施する予定。効果が認められれば本格導入を検討する。ガス会社では珍しい取り組みという。

 西部ガスによると、点検作業などの従事者は鍵束を持ち歩いて巡回している。スマート南京錠だとスマホ1台で複数の鍵が解錠でき、鍵束の中から合う鍵を探す必要がないほか、施錠されているかもアプリで確認できる。

 同社事業開発部の小玉恵三マネジャー(43)は「現場の負担軽減と、紛失や閉め忘れなどセキュリティーの向上につながる」と話す。開閉時間のデータも残るため、業務の改善に役立てることもできるという。

 電子式南京錠は既に複数が商品化されているが、価格が高いのがネック。キーズは個別の企業向けに管理システムを構築して利用料金を支払ってもらい、南京錠自体の価格は抑える手法をとる。栗山真也代表取締役CEO(45)は「企業ごとのニーズに応じたサービスで価値を生み出したい」と話す。

 西部ガスが使用している南京錠は少なくとも数千個に上るとみられる。他のガス事業者や電力会社、鉄道会社なども多数の南京錠を使っており、栗山氏は「潜在需要は大きい」とみる。西部ガスは「成果によっては、キーズと連携して販売していくような新ビジネスも視野に入れたい」としている。(石田剛)

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