国民健康保険料が高い!といった悩みや疑問を持つ農家が損しないための方法

西日本新聞

 農家、農業者、その従業員も当然のことながら、税金を納め、年金や保険に加入している。ところが、農業の場合、商工会に相当するような支援組織がないため、社会保険制度や税金の知識を総合的に活用したアドバイスを受けることができない。そのため、知らずに大損しているケースもあるという。

 役所の出している資料や説明はどうしても表面的で、当事者がどうすればいいかわからず、困っていることも珍しくない。例えば、次のような疑問を持っている農家は多いという。
「税金はあまり払ってないのに、国民健康保険料はすごく高い。どうなっているのでしょうか」

 これなどは、税金(所得税)と国民健康保険料の算出方法の違いを知らないために損をしている例だ。所得税にはさまざまな控除があるが、国民健康保険料の場合は、控除前の農業所得を基に計算している。つまり、決算書上の所得金額を少なくできるか否かで、支払う金額が変わってくる。

 所得金額を減らすといっても、違法なことやズルいことをする必要はない。最も単純な例では、白色申告だった農家が青色申告に変えただけで、約16万円得をする。他にも、できる対策はいろいろあり、白色申告のままで支払額を低く抑えることもできる。本書は、そうした実際に役立つ知識を丁寧に解説している。

 保険料の話だけではない。知識不足のせいで悩まなくていいことに悩んでいる場合もある。その代表が健康保険扶養の年収要件だ。家族が扶養からはずれないよう、年収を130万円未満にしようと苦労している話はよく聞く。実は60歳以上は180万円未満まで被扶養者になれるのだが、十分に周知されていないという。農家が活用できる退職金制度もあまり使われていない。

 昨今は国の都合で、新しい制度も次々誕生している。よくわからないという理由で敬遠している人も多いだろう。iDeCo(イデコ)と呼ばれる確定拠出年金もそのひとつだ。こうした制度を本書で押さえておけば、将来への不安や無駄な出費を減らすことができる。
 

出版社:農文協
書名:農家の年金・保険・退職金
著者名:林田雅夫 著/比良さやか 監修
定価(税込):3,080円
税別価格:2,800円
リンク先:http://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54018185/

西日本新聞 読書案内編集部

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