釜山で「めんたいこ」観光を 歴史スポット巡りや料理体験も

西日本新聞 社会面 前田 絵

 【釜山・前田絵】博多名物「めんたいこ」のルーツがある韓国釜山市で、めんたいこ(韓国では「明卵漬(ミョンランジョ)」)をテーマに観光活性化を図る動きが出ている。めんたいこ原料のスケトウダラの流通拠点だった倉庫跡などを巡る観光コースや、めんたいこを使った料理の体験プログラムなどを検討中。日韓関係悪化で日本人観光客が減少する中、関係者は「めんたいこを生かして国内外から観光客を呼び込み、地域活性化につなげたい」と意気込む。

 めんたいこは、福岡市の有名店「ふくや」の創業者・故川原俊夫さんが戦後、生まれ故郷の釜山で味わったタラコの総菜を基に考案したといわれる。釜山市東区は、この歴史に着目。日本統治時代にスケトウダラなどの海産物を保管していた市内の「南鮮(ナムソン)倉庫」跡などめんたいこに関連する歴史を掘り起こし、観光資源にする取り組みを始めた。

 現在は赤れんがの塀だけが残る南鮮倉庫跡の近くにあるのは、川原さんをモデルにしたTNCテレビ西日本のドラマ「めんたいぴりり」が撮影された草梁(チョリャン)伝統市場。市場から約1キロの高台には、めんたいこパスタが味わえるカフェレストラン「草梁845」や、めんたいこ製造販売「トクファフード」の店舗やショールームなどもある。

 同区は2020年内に、めんたいこの歴史が学べる観光スポットを巡る散策路を設定したり、めんたいこを使った料理を作る体験プログラムを始めたりしたい考え。さらには地域経済の活性化を目指し、めんたいこを使った新たな特産品の開発も視野に入れる。

 釜山市によると、19年10月の日本人観光客は前年同月比29・5%減の4万1485人と大幅に落ち込んだ。同区の担当者は「明卵漬は釜山でもなじみの食材。観光に生かせるとは思っていなかった。多くの日本人に釜山を訪れてもらい、韓日をつなぐめんたいこの歴史に触れてほしい」と期待している。

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