【動画あり】そろばん3きょうだい 独自の技で日本一

西日本新聞 ふくおか都市圏版 今井 知可子

 そろばんの腕を競う珠算競技大会で、上位常連となっている「そろばん3きょうだい」が福岡市にいる。東区名島の坂田明梨さん(20)=西南学院大1年、郁真さん(18)=福岡高3年、純成さん(16)=福工大城東高1年だ。ともに練習することで磨き合い、上達してきた。 

 明梨さんが6歳のとき、当時一家が住んでいた北九州市戸畑区の珠算塾に通い始めた。読み上げ算などの速度を競うことが面白くなり、つられるように弟2人も珠算の道に入った。通常は片手で珠をはじくが、明梨さんは速度を上げるため、試行錯誤の末に両手で珠をはじく方法を習得。弟たちにも教え、3きょうだい一緒に成績を伸ばした。

 10年前、本紙の取材に「10段になりたい」と口をそろえた3人は、現在も同じ珠算塾に毎週通う。全国珠算教育連盟、日本珠算連盟がそれぞれ実施する珠算、暗算の検定試験を受け、暗算10段は3人ともすでに達成した。明梨さん、純成さんは珠算も10段で、現在9段の郁真さんも3月までに10段に挑む。そろばんを基礎にした「フラッシュ暗算」競技では、3人とも日本一を経験した。

 昇段だけでなく、そろばんとの向き合い方が変わってきた。明梨さんは福岡市で毎年開かれる「アジア太平洋子ども会議」で外国の子どもたちに珠算を教えるボランティアに取り組む。「目を輝かせてそろばんをはじく子どもの姿に、教えがいを感じる」

 郁真さんと純成さんは、サッカーとの両立に挑む。郁真さんは「100回以上やめようと思ったけど、ほかの人とは違う強みを持っていると思えるようになった」、純成さんは「1人だと無理でも3人一緒に練習することで続けられた」と話す。

 今春には郁真さんが進学で家を出るが、「3人で頑張った努力があるから、ほかのことにも挑戦できる」と新たなステージを見据える。一緒に練習できる時間はあと少しだが、珠をはじく音でつながる記憶は、大切な宝物だ。 (今井知可子)

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