外国人労働者率が九州で急伸 09-18年、福岡、全国2位の3.7倍

西日本新聞 一面 古川 幸太郎

 国内労働者に占める外国人の比率を示す「依存度」が2009~18年で2・4倍となり、このうち福岡県の伸び率が全国2位の3・7倍であることが民間シンクタンクの分析で分かった。都道府県別の伸び率10位までに九州から5県が入り、人口減少が続く九州で急速に労働力の外国人依存が進んでいる実態が改めて浮かんだ。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの加藤真研究員が、総務省の労働力調査や厚生労働省の外国人雇用状況などから算出した。

 福岡県の外国人依存度はこの間に「204人に1人」から「55人に1人」へと急激に高まった。業種別の人数は「宿泊・飲食業」が最も多く、国籍別(製造業)では中国人に次いでベトナム人が多い。鹿児島県も依存度が3・6倍になり、福岡に次ぐ全国3位。業種別では「製造業」や「農業・林業」が多く、フィリピンやベトナムからの労働者が主な支え手になっている。

 伸び率の全国トップは沖縄県。九州ではほかに、5位に熊本県(3・2倍)、6位に佐賀県(3・2倍)、7位に宮崎県(3・2倍)と10位内に5県が入った。北海道や東北の伸び率も高く、首都圏への人口流出が続く中、地方の人手不足を外国人が補う構造が急速に進行している。

 在留資格は永住者よりも、3~5年程度在留し母国に帰国する技能実習生や留学生アルバイトが多い。特に九州は外国人就労者に占める技能実習生と留学生の比率が高く、宮崎県が78%で全国トップ。佐賀県76%、大分県73%と続き、トップ3を九州が占める。

 一方、19年4月に始まった新たな在留資格「特定技能」は全国で1351人(昨年11月末時点)にとどまっている。制度が複雑で政府間交渉が難航しているためだが、今後本格化すれば外国人依存度は一層高まることが予想され、加藤氏は「地域の受け入れ態勢の整備が急務だ」と指摘する。 (古川幸太郎)

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