座骨神経痛が改善しない ヘルニアなら薬や手術も

西日本新聞 医療面

 約3カ月前、腰痛で整形外科を受診し「座骨神経痛」と言われました。なかなか改善せず、最近は歩くのもつらく、手足のしびれもあります。どんな治療が可能でしょうか。 (福岡県、48歳女性)

光安整形外科副院長 菊池 克彦さん

 座骨神経痛とは、座骨神経に沿ってお尻や脚の後ろが痛む症状です。医師の診察、エックス線検査や磁気共鳴画像装置(MRI)などの検査で、原因となる疾患をはっきりさせましょう。

 20~40代であれば、背骨のクッションの役目をする椎間板の一部が脊柱管に出てきて神経を圧迫する「腰椎椎間板ヘルニア」の可能性が高いと考えます。60歳以上なら「脊柱管狭窄(きょうさく)症」、まれに腫瘍が原因の場合もあります。

 椎間板ヘルニアの場合、痛みが出た直後は鎮痛効果の強い消炎鎮痛剤を内服します。加えて、神経障害性の痛みに効果がある薬を併用します。こうした薬の選択肢は増えており、1~2週間内服して効果が出る薬を選びます。ただ、眠気やふらつきなどの副作用に注意が必要です。

 痛みが強い場合や内服薬で効果が不十分な場合、ブロック治療を行うこともあります。神経の周囲に広く薬を注入する硬膜外ブロック、原因となっている神経根に直接注射する神経根ブロックは外来でも可能です。

 ただし、これらのどの治療でも1日で改善させることは難しく、一定の時間がかかることを知っておいてください。

 ぼうこうや腸に影響が出て排尿・排便がコントロールできない、脚の筋力が極端に低下している、内服薬やブロック治療で痛みが軽減しないといった場合、神経を圧迫しているヘルニアを取り除く手術を勧めます。さまざまな手術法がありますが、最近では直径約8ミリの内視鏡で手術できるようになり、体への負担は小さいと思います。難しい技術なので、十分な訓練を受け、経験と実績のある医師に行ってもらう方が良いでしょう。

 整形外科医や理学療法士の指導で体を動かす理学療法も効果が見られます。中腰で重い荷物を運んだり、長時間同じ姿勢で座っていたりすると悪化する傾向があり、こうした負荷を避け、腰のインナーマッスル(深層筋)を鍛える運動は予防につながります。

 主治医とよく相談して納得した上で治療を受けることをお勧めします。 (福岡市中央区)

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