ペシャワール会の中村哲医師 アフガンでの活動継続へ「あと7年は現地で」

西日本新聞 坂本 信博

 アフガニスタンで難民支援をする非政府組織「ペシャワール会」(事務局・福岡市)は4日、唯一の日本人スタッフとして現地にとどまってきた現地代表の中村哲医師(63)について、今後もアフガンでの活動を継続する方針を明らかにした。一時は治安情勢の悪化により、現地人スタッフに活動を引き継いで、今春で撤退することも検討していた。中村医師は砂漠の開拓に強い意欲を示し「あと7年は続けたい」と話しているという。

 会によると、干ばつ対策のため2003年からアフガン東部で建設してきた全長約25・5㌔の灌漑(かんがい)用水路が今年3月に完成し、約3千㌶の農地が回復。学校やモスクもつくり、約15万人が生活できるようになった。

 一方、国連決議に基づき治安維持にあたっていた米軍など外国軍の撤退に伴い、現地情勢は悪化の一途。中村医師は、08年夏にスタッフの伊藤和也さん=当時(31)=が武装グループに殺害された事件後も現地にとどまってきたが、昨秋に一時帰国した際には「来春、撤退せざるを得なくなるかもしれない。用水路管理技術の引き継ぎなど総仕上げを進め、主要な事業を完了させたい」と表明していた。

 同会の福元満治事務局長によると、中村医師は現在、一時帰国中で「用水路建設から農地開拓の時代に入った」と話している。今後は用水路最終地のガンベリ砂漠に農場を開拓し、排水路整備や植樹などをする計画で、中村医師は日本と現地を行き来して指揮するという。(坂本信博)
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 ペシャワール会は中村医師による報告会(参加自由)を5日午後1時から、福岡市早良区西新6丁目の西南コミュニティーセンターで開く。砂漠が広大な緑に変わった様子を写真などで紹介、今後の活動などについて語る。同会事務局=092(731)2372。

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