【動画あり】お笑い小学生「竹竹コンビ」本場に挑む クラスの余興から、今もネタ合わせの日々

西日本新聞 こども面

 福岡市の小学生漫才コンビが、お笑いの本場・大阪に乗り込んだ! 福岡市東区の千早西小6年雪竹賢(ゆきたけ・けん)さん、菊竹大翔(きくたけ・やまと)さん=いずれも(12)=は昨年11月23日、大阪市立中央図書館で本の紹介を漫才で競う「第8回書評漫才グランプリ in OSAKA」に「竹竹コンビ」を組んで、九州勢として唯一参加した。

 同じクラスの2人がコンビを結成したのは5年生だった2018年12月17日のこと。クラス会で雪竹さんが余興としてお笑いをやることになり、菊竹さんが相方に。互いの名字に「竹」がついていることから「竹竹コンビ」と名付け、1回だけのつもりで漫才を披露したら、当時の担任の先生から「次もよろしく!」と言われコンビを継続することになった。昨年9月の修学旅行の夕飯時にも学年全員の前で披露した。

【紙面PDF】お笑い小学生「竹竹コンビ」本場に挑む

 将来、お笑い芸人になりたい雪竹さんがネタを書き、菊竹くんと一緒に磨いていくスタイル。雪竹くんのお母さんから書評漫才グランプリが開かれることを教わり、挑戦を決意。休み時間に教室の隅でネタ合わせに励んだ。

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 迎えた本番。グランプリには、小学生の部に15組、中学生以上の部に15組がエントリーしていた。

 大舞台に立った2人は読売KODOMO新聞編集室の「名探偵コナンKODOMO時事ワード2019」という本をネタに。雪竹さんがボケ役、菊竹さんがツッコミ役となり、友人づくりに時事ネタが役立った経験を漫才でアピールした。

 実は雪竹さんは幼少期の約3年間、韓国に住み、小学2年で千早西小に転入した際、日本語をほとんど忘れていた。友達をつくったり、学校になじんだりするのに苦労していた雪竹さんを支えたのが菊竹さんだった。2人で披露するのにはぴったりのネタだった。

 しかし、現実の壁は厚く、入賞はならなかった。「福岡から行くし歓迎して笑ってくれるだろう、と友達の前でやる感覚だったけど、実際に見ている人は『お客さん』で、面白ければ笑うし面白くなければ笑わなかった」と雪竹さんは振り返る。

 とはいえ、お笑いの本場に印象を残したのは間違いないようだ。大阪市立中央図書館のヤング担当木村千草さん(きむら・ちぐさ)(42)によると、10代に本に親しんでもらおうと企画し8回目となる同グランプリは、国語の授業で書評漫才に取り組んでいる学校もあるという大阪市を中心に、近畿地方からの参加が多い。九州から初参加の竹竹コンビは関係者や審査委員の間でも話題になったという。グランプリ観覧者のアンケートでも「福岡から来たコンビがすごく上手だった」などの感想が寄せられた。

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 雪竹さんはこれからもお笑い芸人を目指し「学校、地域、九州、全国と楽しんでもらえる人を増やしていきたい」。菊竹さんは「クラス会のおふざけのつもりで手を挙げたら、こっち(雪竹さん)がいつの間にか本気で…」と押され気味だが、やる気に満ちた雪竹さんと包容力のある菊竹さんだからこそ、コンビがうまくいっているようだ。

 2人の担任、土肥悠帆(どい・ゆうほ)教諭(33)によると、竹竹コンビの普段の印象はそろって「真面目」。しかし「漫才になるとスイッチが入る」という。コンビの挑戦を、こんなふうに語る。「将来の夢に向かって今、自分が何をしたらいいのか考えたり行動したりするのはとても難しい。竹竹コンビは現実的なステップを踏んでいて感心している」

 竹竹コンビは、夢に向かって今日も教室の隅で漫才のネタ合わせに励む。(河津由紀子)

審査委員講評 ツッコミや締めくくりが博多弁で面白い。たくさんの逸話の中にもちゃんと笑いがあって、テンポのいい、楽しい漫才だった。

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