太宰府の詳しい歴史、教科書で学ぼう 筑紫地区、小4社会科で採用

西日本新聞 ふくおか都市圏版 南里 義則

 福岡県の古都・太宰府市の史跡を手厚く取り上げた「教育出版」(東京)の小学4年生向け社会科教科書が新年度から、同市を含む筑紫地区の5市で採用される。県内では北九州市などが同出版社の教科書を使っているが、同地区は他社だった。「地元を紹介する教科書を使ってほしい」との市民らの強い要望もあり、採用が実現。関係者は歓迎している。

 新年度からの文科省の学習指導要領改定に伴い、教育出版はこれまでの小学3、4年生向け教科書「小学社会3・4(下)」を、新しく4年生が対象の「小学社会4」にした。より詳しく太宰府市を紹介している。

 具体的には、「昔のよさを未来に伝えるまちづくり」のタイトルで同市の紹介を従来の10ページから12ページに拡充。テーマも「昔のものが多く残る太宰府市」「昔からひらかれていた太宰府市」「昔のものが守られるまでには」「太宰府のよさを守るためには」「未来に伝えたい太宰府のよさ」「太宰府市の発展を願って」の6項目に及ぶ。

 ゆかりの人物へのインタビューは、6人から8人に増やした。新たに、元号「令和」効果で入館者が激増している大宰府展示館の田中健一学芸員のコメントと顔写真などを載せている。

 1960年代、同市は史跡の指定拡張か宅地開発かで揺れた。このとき指定拡張に当初反対していた地元古老の証言は、新教科書でも再録。発掘への協力を頼まれたという古老は「いっしょに史跡を調べると昔のかわらや道具が次々と出てきました。その時、この土地を開発から守ることの大切さに気づいたのです」と語っている。

 同市の樋田京子教育長は「共通の教科書を使う5市の教育委員会が『地域教材にふさわしい』との意見で一致した。地元としてありがたい」と喜ぶ。森弘子太宰府発見塾長も「どのように太宰府市の歴史遺産が守られ、生かされてきたかを地元の児童に考えさせる良い教材だと思う」と、採用決定を高く評価した。 (南里義則)

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