英語力、先生も磨きたい 不安解消へ長崎で自主研究会

西日本新聞 長崎・佐世保版 宮崎 省三

 新年度から小学5、6年生で英語(外国語)が正式教科となるのに備え、長崎県内の小学校教員が自身の英語力や指導技術を磨く研修を重ねている。小学校の教員は英語を教える機会が少ないため、研修会は教科化に向けた不安や負担を和らげる場にもなっている。

 「長崎県小学校英語教育研究会(SEESON、シーズン)」は、県立大の山崎祐一教授(英語教育・異文化コミュニケーション)が小学校教員らに呼び掛けて2015年に発足。年に6、7回、佐世保市の県立大に集まり、昨年12月が24回目となった。

 研究会は(1)教員による英語授業の活動報告(2)英語力向上や異文化理解に関する山崎教授の実践講座-の2本立て。山崎教授は「英語を使う機会が少なかった小学校教員にとって、発音など話すことへの不安が大きい」と考え、特に実践講座を重視している。

 数人程度で始まった研究会は教員の口コミで評判が広がり、都合に合わせて自由に参加できる気軽さも手伝い、最近は毎回30人ほどが集まる。

 教員は英語を話すことだけでなく、評価方法にも不安を持つ。小学校では11年度から外国語活動として英語が必修になっているが、正式教科になれば、通知表に数値化した評価を付けなければならない。昨年9月の研究会では模擬授業を行い、児童役の理解力や態度をどう評価したかを参加教員たちが発表し、意見を交わした。

 松浦市教育委員会の佐藤利枝参事兼指導主事は、児童が授業の感想や理解したことなどを書く「振り返りカード」の活用を勧める。授業の効果を多面的に捉えることができ「通知表に児童の具体的な姿を書ける」という。

 新年度まで残された時間は少ないが、教員の準備が整っているとは言えない。研究会に当初から参加する対馬市立久田(くた)小の岩田典代教諭は教員12年目。「急に英語を教えることになり、悩んでいる同僚が多い」と明かす。

 県教委は昨年秋、英語授業の経験が少ない教員に2日間の研修をしたが「発音指導など実践面の研修は十分と言えない」(義務教育課)のが現状だ。山崎教授は「教員が不安なままだと児童の学習態度にも影響する。自信を持って授業できるように後押ししたい」と話す。(宮崎省三)

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