「文医融合教育進める」 久留米大・内村新学長が抱負

西日本新聞 筑後版 片岡 寛

 久留米大の第11代学長に、副学長の内村直尚氏(63)=福岡県小郡市出身=が1日付で就いた。精神医学を専門とする医師で、睡眠研究の第一人者でもある。6日にあった記者会見では、2016年に提案した公立八女総合病院と筑後市立病院との統合問題などにも言及した。内容を詳報する。

■再編も視野に

 「文医融合として、新たに医療経営や医療事務の教育プログラムの導入を考えている。海外への留学を進め、国際的に活躍できる人材の育成にも重点を置く。久留米大は、臨床医の育成が大学設立時の大きな目標。そのためには基礎研究が大事だが、今は少し下火になっている。臨床医として貢献するには基礎研究が大事だということを学生のころから体験してほしい」

 「医学部を持つ大学の特長を生かすため、文系をいかに医学部と融合させるか。文系や医療系の学部、学科の再編、新設も視野に協議している」

■建学精神決定

 「1928年の大学創立以来、定まっていなかった建学の精神について、成文化委員会で検討を重ね、前身の九州医学専門学校の校歌(北原白秋作詞)の一節から『国手の矜持は常に仁なり』に決めた。国手とは名医だけでなく、優れた名人という意味もあり、医学部だけでなく全学に当てはまる。仁は、自己抑制や他者への思いやりにつながる。全学を通じて、地域に貢献し、世のため人のために尽くす気持ちを持ってもらいたい」

■医学部学生寮

 「現在、文系の男女の学生寮はあるが、4月に小森野地区に医学部の男子学生寮を開設する。医学部の場合、関東や関西から10代後半で入学し、1人暮らしを始める学生もいる。朝起きられず、朝食が食べられない。それで大学に来なくなる学生が少なくない。規則正しい生活習慣を付けることが学生支援につながる」

 「寮開設は、まさに睡眠の研究が関与している。『規則正しい生活習慣は才能を超える』という有名な言葉がある。規則正しい生活をすることで才能を100%発揮できる。代表的なのはイチロー選手。久留米大に入れば責任をもって規則正しく生活し、スポーツや勉強にも最高のパフォーマンスを出せる。就職や社会人生活の大きな礎になる。私が今まで積み上げた知識や経験、研究を元に、学生の生活習慣を変えていきたい。私が学長になることの一番の売りではないか」

■地域の中核に

 「病院統合問題は八女と筑後だけの話ではない。研修医が専門医を目指すには、一定のベッド数がある病院で症例を経験しないといけない。筑後地域、佐賀県東部、大分県西部は、われわれの医療圏。関連病院もある。住民のためにも、地域の中核病院として、そこで医療が完結できる施設に変わる必要がある。こちらの提案を、病院や病院を抱える自治体、議会がどう検討するのか。住民を含め、地域が納得できる形で再編しないといけない。話し合いには積極的に参加し、医療界の状況を説明したい」

(片岡寛)

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