「殿様のワイン」で地域潤せ みやこ町の団体、再現醸造へ

西日本新聞 社会面 佐伯 浩之

細川家、江戸初期に製造

 熊本藩主細川家が豊前国(福岡、大分両県の一部)を治めた江戸初期に造ったとされるぶどう酒(ワイン)の再現に、福岡県みやこ町のまちおこし団体「一般社団法人 豊前国小笠原協会」が成功し、本格的なワイン醸造に乗り出した。ワインは、領内のみやこ町犀川大村に自生するブドウ科のエビヅル(通称ガラミ)が原料になった。再現には宮崎県のワイナリーが協力。完成品を2月下旬、北九州市内でお披露目する予定だ。

 協会は、豊前国だった北九州市や大分県中津市などの「ふるさと納税」の返礼品として各自治体に売り込むとともに、一般への販売を検討している。

 細川家の史料を所蔵する「永青(えいせい)文庫」(東京)の古文書を基に再現した。北九州市立自然史・歴史博物館(北九州市八幡東区)の元学芸員、永尾正剛(まさのり)さん=福岡県行橋市=が読み解き、2018年、論文「細川小倉藩の『葡萄(ぶどう)酒』製造」にまとめた。ワイン再現を模索する協会に、宮崎県五ケ瀬町の第三セクター・五ケ瀬ワイナリーが協力。同年末、ガラミから試作品の製造に成功した。協会は、試作品の一部を細川家に贈った。

 今季は協会が栽培するガラミに加え、岩手県の農家などから買い付けたものをワイナリーに持ち込んで醸造を開始。約2千本(1本720ミリリットル)を製造する。ワインは「伽羅美〓(がらみしゅ)」と名付け、近く商標登録される。

 協会の川上義光代表理事は「知名度を高め、地域おこしの活動を強めたい」と話している。 (佐伯浩之)

※〓はさんずいに「医」の旧字体

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