「脱プラ生活」2週間やってみた 買いづらいけどゴミは減るかも

西日本新聞 くらし面 川口 史帆

 プラスチックごみによる環境汚染が深刻だ。世界中で使い捨てプラを減らす動きがある中、日本でも7月、全ての小売店にレジ袋の有料化が義務付けられる。「何かと使える」とレジ袋を必ずもらい、ペットボトル飲料を買い続けてきたけれど私、このままでいいのか。先月水筒とマイバッグを買い、2週間の「脱プラ生活」をやってみた。

 課したルールは「プラ容器や包装の商品を買わない」。まず、スーパーで途方に暮れた。肉や魚はトレー入り。野菜や果物には袋やクッション材。瓶のふたもプラスチックやフィルム包装。豆腐、納豆…手に取る物ほとんどに「プラマーク」の表示があり、買えない。かごには缶詰4個とリンゴだけ。夕食は、さば缶をおかずにご飯を食べた。

 商店街の青果店なら、と巡ってみた。ざるに盛ったトマトも袋入りなど、包装はプラが目立つ。無添加食品や自然素材の商品を扱う店の多くも、似たような状況。もう何が欲しいか、分からなくなる。とりあえず缶や瓶の商品を選んでいくとバッグが重くなる。価格も割高で、気も重くなる。

 量り売りなら、ポリ袋の代用品を持参すればいいはずだ。昔から食品包装に使われる薄い木板「経木(きょうぎ)」を持って精肉店へ行った。差し出すと、店員はけげんな顔。「これに入れて、新聞紙で包んでもらえますか」。戸惑いながら応じてくれたが、後ろの客の視線が刺さる。別の店では衛生上の理由で断られた。

   *    *

 プラスチックを、暮らしから全て排除できるだろうか。冷蔵庫からプラ容器の物を出してみた。マヨネーズやしょうゆ、みそ、冷凍食品。冷蔵庫はほぼ空になった。コップや歯ブラシ、風呂道具、洗剤。文房具や家電製品も。セーターの表示タグには「ポリエステル70%」。コートや下着も天然素材に買い替えると、いくらかかるのか…。

 脱プラ商品を販売しているキママクラブ平尾店(福岡市南区)の中園由紀子代表(37)は、脱プラ生活の実践者だ。総菜を買わず、家に電子レンジはない。野菜は農家から取り寄せ、みそは手作り。肉はあまり食べない。せっけんで髪も体も洗い、防寒具以外は綿か毛製品を着るという。

 さすがに初心者の私にはハードルが高い。薦められたのは綿布と蜜蝋(みつろう)で作る蜜蝋ラップ。破れにくく洗って何十回も使える。植物繊維製のスポンジや布巾は吸水性が高い。「プラがなかった時代の知恵で、プラより高性能な物もありますよ」と中園さんは語る。

   *    *

 良いこともあった。プラを避けるため昼食は買わずに弁当持参、間食もやめ節約になった。直売所で精米したての米は、パック詰めよりおいしく感じた。

 ごみも減った。30リットル袋で週2袋だったのが、週1袋になった。環境省の2018年調査では、家庭ごみ全体の46・6%(容積比)がプラスチック。その通りだった。それでも好きなシャンプーを使いたいし、レトルトで気軽に中華を食べたい。便利さを手放したくない。どうすればいいか。

 一般社団法人プラスチック循環利用協会の推算では18年、国内の廃プラ891万トンのうち産業系を除いた家庭ごみなどは429万トン。計算すると1人当たり1日93グラム。そう考えると、少しずつでも減らせる気がしてくる。

 現在はコンビニ菓子や総菜も買っている。ただ、手に取るたびに意識し、買う回数は減った。どの店のどんな商品がプラを使っていないかも分かった。レジ袋はできるだけ断り、水筒を持ち歩く。プラまみれの世界に気付いた効果だ。そこで提案。家や職場で「脱プラ週間」を設けてみては? 「あ、プラだ」という意識だけで、結構変わると思う。 (川口史帆)

PR

くらし アクセスランキング

PR

注目のテーマ