郵便局内告発にパワハラ 局長7人が統括役ら提訴 福岡地裁

西日本新聞 社会面 宮崎 拓朗

 郵便局内で起きた不祥事を内部通報したところ、脅迫されて役職辞任などに追い込まれたとして福岡県直方市の郵便局長7人が、同じ地区内で要職に就く局長3人に対し、総額2950万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こしたことが分かった。14日に第1回口頭弁論が開かれる。

 原告は、いずれも直方市や同県飯塚市など5市7町の郵便局でつくる「筑前東部地区連絡会」に所属。被告は同連絡会トップの統括局長、前統括局長、副統括局長の3人。前統括局長は昨年3月まで、九州地方郵便局長会の副会長も務めていた。

 訴状によると、2015年6月に直方市に郵便局が新設され、前統括局長の息子が局長に就任。18年に複数の局員から、息子が現金確認の検査を怠っていたとする社内規定違反に関する情報提供があり、原告は日本郵便本社の内部通報窓口に実名で通報した。

 前統括局長は19年1月、原告に対し「本社に息子のことを通報した者がいるが、関係してないか」「本社の情報をくれた者も、こんなことが起こって大変申し訳ないと恐縮している」と内部通報したことを認めるよう迫った上、「犯人が局長やったら、そいつら絶対つぶす」「誰のおかげで局長になれたと思っているのか」と繰り返し脅したという。

 統括局長と副統括局長らは同年3月以降、原告のうち3人に社内の役職を辞めるよう要求。その結果、1人が降格させられ、2人はうつ状態となり、辞任届を提出せざるを得ない状況に追い込まれたという。

 被告の3人は西日本新聞の取材に「個人的なことなので話すことはない」と答えた。

 日本郵便の社内規定によると、コンプライアンス(法令順守)違反を知った社員は会社に報告する義務がある。内部通報者の秘匿性は担保され、通報者に不利益を与えた場合は厳正に対処するとしている。

 同社は「訴訟になっているのでコメントは控えたい」としている。 (宮崎拓朗)

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