老眼 見え方の変化に気を付けよう【続・産業医が診る働き方改革5】

西日本新聞

 毎日同じように働いているつもりでも、年を取るに従い見えにくくなったり目の不調などを感じたりする人は多くなります。

 染谷翔子さん(48)=仮名=は電機メーカーの経理部に勤めていて、職場では主にパソコン作業をしています。最近、頭痛がひどくなり、内科や脳外科で検査をしましたが異常はありませんでした。その後、目の疲れや痛みも感じてきたため、眼科を受診しました。遠見(5メートル)の視力検査では1・0でしたが、近見(30センチ)視力は0・5と低下しており、老視(いわゆる老眼)と診断されました。

 染谷さんはそれまで目には自信があり眼鏡もかけたことがなく、近見用眼鏡(いわゆる老眼鏡)を使用するのにとても抵抗がありましたが、産業医に紹介された眼科医から推奨された通りに使ってみると頭痛や目の痛みが消失し、今では必需品となっています。

 そもそも眼球の中にあるレンズ(水晶体)は、厚くなったり薄くなったりすることでピント調節(焦点調節)をしています。しかし年齢とともに水晶体の弾力性がなくなってきます。これが老眼の原因です。老眼はピント合わせをする目の筋肉(毛様体筋)の力が衰えてくるためと思われていることが多いようですが、これは誤解で、水晶体自体が伸び縮みできなくなるために焦点調節ができなくなります。

 実は10歳代から水晶体の弾力性は低下していますが、40~50歳くらいで近くから遠くまで焦点調節するために必要な最低限の伸び縮みができなくなります。またこの頃は毛様体筋が無理に頑張ろうとするので、眼痛や頭痛、肩こりなどを感じることが多いです。きちんと合った眼鏡を作業に合わせて上手に使うことで、そういった症状が出ないようにすることができます。水晶体はさらに60~70歳になると、弾力性が失われるだけでなく濁りを生じてきます。これが(老人性)白内障です。つまり老眼と白内障は深い関連があります。

 感覚における視覚からの情報入力は80%以上といわれています。目を守るため年に一度は眼科検診を受けましょう。(産業医大・永田竜朗)

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