笑顔で後輩に勇気を 春高バレーVの東九州龍谷・荒木主将

西日本新聞 社会面 西口 憲一

 12日に東京都内で行われたバレーボールの全日本高校選手権(春高バレー)の決勝で女子の東九州龍谷(大分)が8大会ぶりの優勝を飾った。荒木彩花主将(3年)は184センチの長身を生かしたブロックだけでなく、常に心掛けてきたという笑顔で1年生が多いチームに勇気を与え続けた。

 荒木主将は「三度目の正直だった」と歓喜の涙を流した。過去2大会は準優勝。1年時からコート上で「あと一歩」を経験し、部員23人の中で誰よりも悔しさを知りながら、重圧を後輩に背負わせなかった。「私は先輩たちのおかげで緊張なくやれた。今度は私がプレッシャーを背負って後輩たちに伸び伸びとプレーさせたかった」。全力を出しやすい雰囲気づくりに努めた。

 前回まで2大会連続決勝で敗れていた金蘭会(大阪)との11日の準決勝。前日に荒木主将はコートに立つ部員一人一人に手紙を書いた。同じ3年生の佐藤華純選手には「一人じゃないよ。苦しい時は私が助けるから。全員で富士山の頂点を目指そう」としたためた。

 福岡県大野城市出身の荒木主将は大利中から競技を始めた。生まれた時の体重は4200グラム。晴れ姿を観客席から見つめた母の香織さん(48)は「お花のように周囲を明るくする子に育ってほしかった」と目を細めた。東九州龍谷は、現女子日本代表主将の岩坂名奈選手(久光製薬)や2016年リオデジャネイロ五輪代表の鍋谷友理枝選手(デンソー)ら多くの代表選手を輩出。荒木主将も、東京五輪後の主力として期待されるU-20(20歳以下)日本代表として昨夏の世界ジュニア選手権の優勝に貢献した。卒業後はVリーグの強豪でプレーする予定。「諦めなければ夢はかなう」。仲間の手で胴上げされたセンターコートに“大輪の花”が咲いた。 (西口憲一)

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