低所得者の申請4割満たず プレミアム付き商品券

西日本新聞 長崎・佐世保版 山本 敦文

手続き二段構えに二の足?

 昨年10月の消費税増税対策として政府が導入したプレミアム付き商品券事業で、対象となる低所得者からの商品券の購入申請率が県全体では4割未満(昨年12月20日現在)にとどまっていることが長崎県のまとめで分かった。21市町別では波佐見町が5割を超える一方、諫早、西海など8市町は2割台に低迷し、景気の下支えにばらつきが生じている実態も浮かんだ。背景には制度の周知不足や分かりにくさがあるとみられる。

 商品券事業の対象は低所得者と子育て世帯で、額面2万5千円分の商品券を2万円で購入できる。子育て世帯には商品券の購入引換券が届くようになっているが、低所得者にはまず交付申請書が送付され、それに基づき申請した後に購入引換券が届く“二段構え”になっている。

 県福祉保健課によると、対象となる県内の低所得者は約31万2千人。県が21市町に問い合わせたところ、購入を申請したのは39・9%。担当者は「(二段構えの)申請が面倒だと感じたり、購入代金を工面できないと思ったりする人もいるようだ」と分析する。

 県内で最も高い波佐見町の申請は53・1%に及ぶ。低所得者が住民票交付などの手続きで役場の窓口を訪れた際、職員が購入引換券の交付申請を終えているかどうかを端末で確認し、まだの場合はその場で勧める独自の取り組みが功を奏したとみられる。商品券は500円券10枚つづりの1冊(5千円分)を4千円で購入でき、最大5冊まで。一括して2万円を支払う必要はない。意外とその仕組みが知られておらず、「説明すると『そうだったのか』と申請する人が多い」(町住民福祉課)という。

 大村市の男性(58)は昨年12月、親類の80代女性に届いていた交付申請書に気づき、手続きを促した。女性は白内障を患っており、内容を確認しないまま放置していた。男性は「低所得者には1人暮らしの高齢者も多い。自治体は書類を送るだけでなく、民生委員地域包括支援センターなどを通じてサポートすべきだ」と話す。

 商品券が使えるのは発行する自治体の店舗に限り、消費税増税後の個人消費を下支えする目的で導入された。低所得者からの交付申請の受付期間は各自治体で異なり、長崎、佐世保など8市町は昨年末までに締め切っている。(山本敦文)

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