無農薬アボカド、建設会社の挑戦実る 昨年初出荷、150個2日で完売

 熊本県津奈木町小津奈木の建設会社「南興建設」が、中南米原産の果実アボカドの無農薬栽培に取り組んでいる。近頃は日本の食卓にも定着したが国産は珍しく、同社が昨年11月に初出荷した約150個は、通販サイトなどでわずか2日で完売する人気ぶりだ。現在、2月下旬の出荷に向けて準備を進めている。

 同社は2012年、農業分野に参入。官民でつくる水俣・芦北地域雇用創造協議会の委託で、農薬を使わず環境に優しい高付加価値作物の実証実験としてアボカド栽培を始めた。

 同協議会などによると、アボカドは年間を通して気温差が少なく温暖な気候のメキシコなどで主に生産。九州でもミカンの耕作放棄地などを利用して日本の気候に適した品種を作っているが、生産量は多くない。大雨や猛暑など極端な気象変化に弱く、同社でも15年の大雪で木の半数以上が枯れたことがある。

 同社のアボカド畑は、海岸沿いの同町平国地区のミカン畑が広がる斜面の一画にある。「ベーコン」「ピンカートン」など収穫時期が異なる4種類を、農業事業部の諫山敬さん(57)が手塩にかけて育てている。

 諫山さんによると、アボカドは水はけのよい土壌でこまめに水をかける必要があり、実を付け始める3年目までは手間がかかる。また、1日で雌花が雄花に、雄花が雌花にそれぞれ変化するため、1本だけでは受粉が難しく、最低2本の木を隣り合わせで育てる必要があるという。

 昨年11月に販売したベーコンは、まだ生産量は少なく、値段は100グラム当たり500~800円と外国産より高い。その代わり、味は濃厚で口溶けも滑らかと好評で、2月下旬にはピンカートンを販売予定だ。

 気候の影響を受けにくくしようとハウス栽培にも挑戦。暑さに弱いため、光合成を妨げない程度に遮光したり、ミストをまいたりして対策を施している。町内で生産を拡大しようと、春頃から苗木の販売も考えているという。

 同社は今後、作付面積を広げていく予定だ。諫山さんは「国産アボカドはおいしいが、東京など都心部でしか出回っていない。熊本市内のレストランなどでも使ってもらえるよう普及させていきたい」と話した。 (村田直隆)

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