「やきもの文具」若い女性に人気 磁器製ペンなど、伝統技法生かす

西日本新聞 佐賀版 津留 恒星

 日本遺産に認定された肥前窯業圏の佐賀県内5市町(唐津市、伊万里市、武雄市、嬉野市、有田町)の焼き物文化を、若い人向けに発信するカジュアルブランド、HIZEN5の「やきもの文具」が好評だ。各産地の焼き物の風合いを色濃く表現した文具は昨年11月の発売以来、若い女性を中心に人気を集め、売れ行きも好調という。

 HIZEN5は2017年度、若者目線で焼き物の魅力を発信する事業「わかものやきものプロジェクト」の一環として県が立ち上げた。これまで窯元などの協力で作った陶片のアクセサリーや焼き物柄の布製品を販売した。

 文具製作はプロジェクトの第3段。佐賀市の1世帯当たりの年間文具購入額(18年)が全国上位であることから、若者への浸透を図って文具と焼き物を掛け合わせた。昨年7月から5市町の窯元と福岡市の文具店などが開発を進め、同11月に佐賀、福岡の両県で販売を始めた。

 文具は8品。日本で初めての磁器製ペン「IMARI PEN」(伊万里焼)や、真っ白の磁器に青のワンポイント柄が入った「マスキングテープカッター」(有田焼)、焼き上がった唐津焼の釉薬の色合いを表現したインク「カラツイロ」などがある。デザイン性や機能性も重視した。持ち手部分が唐津焼、ペン先がガラス製のガラスペン「カラツペン」を手掛けた唐津焼作家の一人、石井義久さん(30)は「焼き物の茶色のイメージとは違う白と黒をベースにしつつ、絵付け技法の鉄絵で模様を出すなど伝統も取り入れた。試行錯誤し、手になじむ重さや長さに仕上げた」と話す。

 やきもの文具は20~30代の女性に高い人気を得ているという。県によると昨年12月、東京で開かれた文具の祭典「文具女子博2019」に出展した際は、カラツイロが完売したほか、カラツペンや武雄焼のペンスタンドなど多数の商品がほぼ売り切れになった。現在、在庫切れの商品もある。

 県文化課の坂本明香さん(24)は「焼き物といえば食器というイメージが強い若い人も多いと思う。文具をきっかけに、佐賀の焼き物文化に親しんでほしい」と期待を寄せている。

 価格は550円~9500円(税抜き)。5市町の取扱店や佐賀市の「JONAI SQUARE」、福岡市の文具店などで購入できる。県文化課=0952(25)7236。 (津留恒星)

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