地元愛を原動力に、劇団3月公演へ 宮若市「レインボーカンパニー」

西日本新聞 筑豊版 安部 裕視

 福岡県宮若市の「劇団 レインボーカンパニー」が3月に行う第14回定期公演に向け、演出者の小島美紀さん(福岡市在住)の演技指導に熱が入る。第5回公演から関わり、劇団と団員の成長を見てきた。「皆さんの地元愛、劇で地元を豊かにしたいとの思いに共感している」。自身に芽生え、膨らんだ「宮若愛」が、新たな劇を作る原動力だ。

 「声が小さいよ、おなかから出そう」。練習場にする市内のホールに小島さんの掛け声が響く。年明け最初の練習となった5日、小学生から社会人までの団員が集まり、台本に沿ってせりふや身体表現の指導を朝から夕方まで繰り返した。

 団員30人の半数以上が小学生だが、小島さんは細かく指図をしない。「ヒントを与え、自分で考えてもらうのが基本。演技を好きになり、楽しんでほしい。思うようにできず、悔しくて泣く子もいるけれど、苦しんだり、もがいたりすることで成長していく」。この指導法で毎年オリジナル劇を作り上げ、定期公演を成功させてきた。

 1990年10月に劇団「“座K2T3」を結成し、福岡市を拠点に、演出とともに役者としても活動。「身体に障がいがある人、高齢の女性らの持つ他者を揺さぶる『声』や『身体』を引き出すプロジェクト」を進める認定NPO法人「ニコちゃんの会」主催で今月下旬、福岡市で開かれる舞台公演「ガラスの動物園」の演出も手掛ける。

 レインボーカンパニーの劇はミュージカル。本番に向け、専任指導者によるレッスンで歌とダンスを昨年末までにほぼ仕上げ、演技を交えて劇を作り上げていく真っただ中を過ごす。小島さんに導かれてきた毛利綾那さん(23)は、双子の妹の花那さん(23)とともにダンスの振り付けも任され、「今回はこれまで以上にみんなで作っている感じがする」と実感を込める。

 3月29日に宮若市の宮田文化センターで開く定期公演の出し物は「世界でいちばん幸せなレッスン」。団員からの提案で、14回目にして初めて物語に地元ネタが含まれていない。小島さんは「地元の皆さんにどれだけ受け入れられるか。そのチャレンジにもなる」と話す。愛着あるホームステージの観客席を想像しながら、劇の完成を目指す。 (安部裕視)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ