伊方差し止め「勇気と自信もらった」 大分訴訟の原告、決定を歓迎

西日本新聞 大分・日田玖珠版 井中 恵仁 岩谷 瞬

 広島高裁が17日、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止める仮処分決定を出した。四国電の活断層に対する調査の不十分さなどを指摘した内容で、大分地裁に同様の差し止め訴訟を起こしている市民は「安全性が根底から崩れた」「訴訟の追い風になる」と気勢を上げた。

 原告側の市民団体「伊方原発をとめる大分裁判の会」は決定を受け、同日午後5時からJR大分駅前で反原発を訴えた。大分地裁では2018年差し止め仮処分決定で訴えを退けられているだけに、広島高裁の決定を歓迎。「山口県民が伊方原発を止めた」「司法は生きていた」と書いた垂れ幕や横断幕を掲げ、「事故が起きたら取り返しがつかない」「伊方原発は廃炉にすべきだ」と通行人に訴えた。丸山武志さん(71)は「原発が危険だと認める人が少しずつ増え、世の中の流れが変わってきている。引き続き廃炉の方向に世の中を向かせないといけない」と強調した。

 仮処分は福岡高裁に即時抗告し、大分地裁で係争中の本訴訟に参加する住民は569人に上る。

 大分県では事故を想定した原子力災害対策要綱を14年に策定。安定ヨウ素剤の配布や住民の屋内退避などをまとめており、愛媛県から海路で避難者を受け入れる訓練も15年から実施している。

 伊方原発は豊後水道を挟み、大分まで最短で約45キロ。市民団体の松本文六共同代表(77)は「伊方原発で事故が起きれば、大分も“対岸の火事”では済まない。今回の決定でわれわれも勇気と自信をもらった。信念を持って、今後も裁判で闘う」と意気込んだ。(岩谷瞬、井中恵仁)

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