ペットでもセラピー効果【きみとさいごまで】

西日本新聞

 「アニマルセラピー」という言葉があります。具体的にどんなことをするのでしょう。

 アニマルセラピーは大きく分けて、医療従事者が治療に動物を役立てる動物介在療法(AAT)と、動物との触れ合いで生活の質を向上させる動物介在活動(AAA)に分類されます。日本ではAAAがメインになっているようです。

 動物と触れ合ってストレスを減らしたり、動物と意思疎通をすることで自信を持たせたり。入院が長期に及ぶ人や、精神的に疾患がある人の生活の質を改善することも目的としています。使われる動物も犬や馬、イルカ、小動物などさまざま。ただ、日本ではあまり導入されていません。なぜでしょう?

 理由の一つに、科学的な検証が不十分なため、広く認知されていないことがあります。効果が未知数だと、お金を払うのをためらう傾向もあるようです。

 「動物と触れ合うくらい、無料でできないの?」と言われそうですが、セラピーで活躍する動物は盲導犬のように訓練を受け、性格も合格しなければなりません。動物にとって不特定多数の人と接し、体に触れられるのは大きなストレスなのです。

 セラピー犬は、数十頭から性格が穏やかな犬を選んで訓練します。病院は、その訓練や飼育費用、訓練士の人件費もかかります。さらにセラピーは保険適用外のため、患者にとっても自費で受診するには高いし、効果も分からない-。そんな理由で普及しないのだと思います。

 身近にセラピーの効果を感じるには、自宅でペットを飼うこと。犬は2~3歳の幼児と同じくらいの知能を持つといわれ、話しかけたり散歩に行ったりすると1人暮らしでも寂しくありません。ストレスが減り、病院に行く回数が減ったという統計もあります。

 ヨークシャーテリアの雌、マミちゃんは生前、飼い主のおばあちゃんの入院で預かりました。電話や玄関のチャイムが鳴ると、呼びに行くお利口さんでした。おばあちゃんは1人暮らしでしたが、マミちゃんとの散歩や会話で寂しくなかったそうです。うまくペットと関われば毎日が楽しくなりますよ。 (老犬ホーム「トップ」代表)

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