糸島のブランド力深化を 市制施行10周年式典、若い世代が討論

西日本新聞 ふくおか都市圏版 竹森 太一

 1市2町の合併で2010年1月に発足した福岡県糸島市の市制施行10周年を記念する式典が19日、伊都文化会館(同市前原東)であり、関係者約700人が出席した。前原市、二丈町、志摩町の合併後も減少傾向だった人口は「糸島ブランド」の高まりもあって16年に増加に転じ、現在は過去最高の10万1780人(昨年11月末現在)。若い世代が語り合ったパネルディスカッションでは、移住者を含む地域の人や新旧の幅広い素材・魅力の「組み合わせ」の深化が、今後の街づくりに欠かせないとの認識を共有した。

 糸島は自然が織りなす観光名所や豊富な食材が注目され、観光客は合併時の1・5倍という年間640万人超に増加。式典では、合併後にいっそう高まった糸島人気を踏まえ、中高大学生の3人と40代前半の若手営農者が「次代の糸島」について意見交換した。

 18年に糸島半島への伊都キャンパス移転が完了した九州大の共創学部で学ぶ清原透子さん(20)は「九大生にとって第二の故郷」と考える糸島地域の活性化に向けた活動を仲間と重ね、伝統文化に触れた体験を紹介。「移住者、若いアーティスト、大学生を受け入れてくれるのが糸島のすてきなところ。これから必要なのは“組み合わせる”こと。古いものと新しいもの、ハードとソフトなど、それをつなぐ人もいて動くことが大事と思う」と語った。

 収穫体験イベントなども企画している営農者の中村拓真さん(43)は、大消費地の福岡市に隣接する地の利をより意識した組み合わせを模索する中で「糸島のブランド力は上がっていく」と予測。来場した中高生らに向けて、次代を担う「若い力」が地域の活力を生む可能性を持っていることを強調した。

 二丈中2年の小栗遥斗(はると)さん(13)、糸島農業高2年のデイリー海(かい)さん(17)もそれぞれ学校と地域が連携した清掃活動、新規就農者を増やすアイデアなどを語った。

 式典あいさつで月形祐二市長は、高齢化の進展や子育て世代の増加に伴う待機児童問題、漁業・農業の後継者不足などの課題を念頭に「持続可能な糸島の確立が必要。現状に慢心することなく地域力、市民力でワンランク上の街づくりに取り組みたい」と述べた。 (竹森太一)

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