眠る公共不動産 福岡県DB化 HP公開へ 好立地の活用促す

西日本新聞 社会面 前田 倫之

 福岡県は2020年度、県や県内市町が保有する不動産のうち、市街地や駅前などの好立地にもかかわらず未利用や利用頻度が低い土地・建物の情報を集約した独自データベース(DB)の公開を県のホームページ(HP)上で始める。民間事業者への売却や定期借地契約を促し、にぎわい創出につなげたい考えだ。

 DB化するのは、公有の空き地や駐車場、公園をはじめ、平成の大合併で使い道のない部屋が生じた庁舎、老朽化した公営住宅など。県によると、行政の人手が限られる中で、利活用策を検討する余裕がなかったり高額で売却しようとしてタイミングを逸したりして、事実上放置されているケースが多いという。

 掲載情報は所在地や交通アクセス、設備の有無といった基本要素のほか、眺望や自然、周辺の歴史など計57項目を盛り込む計画。県は関連事業費として19年度当初予算に約1149万円を計上。都市計画を持つ51市町(政令市を含む)に情報を募っている。

 公有不動産を民間事業者が活用する場合、売買か定期借地契約を結ぶケースが想定される。福岡東総合庁舎(福岡市博多区)を含む一帯の県有地について、県は貸しているJR九州などに老朽化したビルを建て替えてもらった上で公的機関を入居させ、借地料も得る方式での再開発に取り組んでおり、今後こうした官民連携での活用も検討するという。

 県は、民間との取引が進めば、「休眠」状態にある公有不動産が有効活用されるだけでなく、財政難にあえぐ自治体の一助にもなるとみている。

 街づくりに詳しい九州工業大の徳田光弘准教授(建築計画)は「全国でも珍しい画期的な取り組みだ。税収減が見込まれる中、民間のノウハウを生かして眠った公共用地を生かす手法はさらに重要になる」と指摘する。 (前田倫之)

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