長崎県主導の農業人材会社苦戦 外国人確保わずか4人

西日本新聞 長崎・佐世保版 野村 大輔

 長崎県内の農業分野における人手不足解消を目指し、県出資法人などが設立した会社が外国人材の確保に苦戦している。外国人を受け入れ、県内に派遣するために設立されたが、人材確保を見込んでいたベトナムとの間で国同士の受け入れに関する手続きが遅れ、ベトナム側の送り出し態勢が整わないことも重なった。同社を通じて半年ごとに県内に50人ずつ受け入れるという目標に遠く及ばず、現在受け入れているのはカンボジアからの4人にとどまる。

 昨年2月、県内のJAや農家の要請を受け、人材会社「エヌ」(本店・平戸市)を設立。春からの半年間で50人ずつ、この3年間で計300人の受け入れを計画していた。うち200人はベトナム人を予定していたが、受け入れに必要な両国間の覚書の締結は想定より2カ月遅れ、夏場にずれ込んだ。

 さらにベトナム国内から労働者を送り出すための手続きなどを定めた同国内のガイドラインも未整備で、「エヌ」が人材確保先として当て込んでいた現地の国立農業大は日本での技能実習経験のある派遣予定者100~200人リストを作成しているものの、同国から送り出せない状況が続いているという。

 このため同社は優先する交渉先をカンボジアに切り替え、昨年末にようやく日本で実習経験がある2人のJA島原雲仙への派遣を実現。年明けにはさらに同国の2人が島原地区で働き始めた。ブロッコリーの収穫や出荷などにあたっている。

 県は両国から訪れる外国人材の相談に応じたり、外国語による農産物取り扱いマニュアルを定めたりし、人材確保策を本格化させるという。県は「出だしこそ遅れたが、外国人材が働きやすい環境を整備し、農業の人手不足解消につなげたい」としている。(野村大輔)

長崎県の天気予報

PR

長崎 アクセスランキング

PR

注目のテーマ