新型肺炎封じ込め難航 中国で死者6人「人から人感染続く」

西日本新聞 一面 川原田 健雄

 【北京・川原田健雄】中国湖北省武漢市当局は21日、新型コロナウイルスによる肺炎で新たに2人が死亡し、死者は計6人になったと発表した。発症者も各地で新たに見つかり、中国国内で310人を超えた。中国政府の専門家グループ幹部は「人から人に感染しているのは間違いない」と言明。当局は武漢市からの団体旅行を禁止するなど対策に本腰を入れるが、封じ込めは難航している。

 中国当局や現地メディアによると、中国本土の発症者は計318人。内訳は湖北省270人▽広東省17人▽北京市10人▽上海市6人▽重慶市5人▽浙江省5人▽天津市2人▽河南省、四川省、山東省各1人。

 台湾でも21日、初めて発症者1人が確認された。

 人から人への感染は、新型肺炎を調査する専門家グループトップの鍾南山氏が20日、国営中央テレビのインタビューで言及。「患者本人は武漢に行っていないが、家族が武漢に行った後に感染した」と説明した。世界保健機関(WHO)の西太平洋地域事務所も「人から人への継続的な感染があるとみられる」との見解を明らかにした。

 専門家グループの別のメンバーは「武漢にはできるだけ行かず、武漢の人々はできるだけ(市外に)出ない」よう呼び掛けた。武漢市当局は21日、市外への団体旅行を禁止すると発表。市内の医療機関に肺炎患者を受け入れるベッド2千床を確保した。

 ただ、中国は1年で最も人の移動が活発な春節(旧正月)の連休(24~30日)を控え、前後40日間には延べ約30億人が移動するとされる。中国のオンライン旅行大手、携程旅行網(シートリップ)がまとめた春節の海外旅行先ランキングでは日本が1位となり、大勢の中国人観光客が訪日する見込みだ。

 WHOは感染拡大を受け、22日にスイス・ジュネーブで専門家の緊急会合を開き「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるかどうかを協議する。

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