原爆で倒壊「三の鳥居」発見 長崎・山王神社で発掘、柱など13石造物

西日本新聞 長崎・佐世保版 徳増 瑛子

 長崎市は、原爆の爆心地から南東約800メートルにある山王神社(同市坂本2丁目)境内の発掘調査で、原爆で倒壊した「三の鳥居」の部材の一部が地中から見つかったと発表した。国指定史跡「長崎原爆遺跡」の価値を高めたり、ほかの原爆遺構の調査を報告したりする、市の調査検討委員会が昨年12月に開いた会合で明らかにした。

 山王神社を巡っては、原爆の爆風で片方の足だけ残った「一本柱の鳥居」(二の鳥居)が国の史跡に指定されている。市はかつて鳥居が4本立っていた神社の境内全体を史跡にして保存したい考えで、考古学の専門家などでつくる検討委員会の議論を踏まえて発掘を進め、調査を続けてきた。

 今回見つかったのは、鳥居が倒壊してばらばらになった長さ0・56~1・4メートルの柱の一部や笠木など13の石造物。昨年実施した発掘によって、かつて鳥居が立っていた場所のすぐ近くの地中から発見された。

 市は平和出前講座をしている市民団体「ピースバトン・ナガサキ」が所有している倒壊前の1935年に撮影された「三の鳥居」の写真と照合し、柱に彫られた文字や見た目の特徴などから、石造物が「三の鳥居」の一部であることを確認したという。

 これまでの調査で、地表10~15センチの地中から、原爆によって燃えた木材などが堆積してできたとされる黒く炭化した地層などを発見している。同神社の舩本勝之助宮司(78)は「今回の発見が保存につながればうれしい」と期待する。

 市は今後、三の鳥居と同様に被爆して倒壊し、はっきりした場所が分からなくなっている四の鳥居についても調べる方針。

 (徳増瑛子)

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