クルーズ船寄港、博多港が首位陥落 那覇に敗れ2位に (2ページ目)

誘致合戦 九州で激化へ

 九州に寄港するクルーズ船の減少基調が強まっている。2019年は、博多港が5年ぶりに日本一から陥落し、九州全体でもピーク時から3割近く減った。一方で、各地の港では受け入れ拡大に向けて専用岸壁や旅客ターミナルの大型整備が活発化しており、数千人規模の乗客が観光を楽しむクルーズ船の誘致競争激化は必至。地域の特色を生かした観光戦略や中国依存からの脱却が問われそうだ。

 クルーズ船を巡っては、九州を中心に急増したことを受け、政府はインバウンド(訪日外国人客)拡大の柱に位置付ける。国や自治体、船会社が連携して岸壁や旅客ターミナルを整備する制度を創設し、全国各地で受け入れ体制を拡充している。

 九州では佐世保、八代、鹿児島の3港がこの制度を活用。各港は世界大手のクルーズ船会社と連携し、国が岸壁、県や市が駐車場、船会社がターミナルなどと役割を分担して整備している。各港とも官民合わせて50億~200億円規模を投じる大型事業で、今春から供用が始まる港もある。

 一方で、全国に先駆けて岸壁延伸や出入国施設を整備してきた博多港は、福岡市が進める再整備計画が停滞している。市は、ターミナルビルや商業施設、高級ホテルを一体的に整備・運営する事業者を公募予定だが、博多駅と港を結ぶロープウエー構想の頓挫が影響。民間事業者から「都心との交通体系がはっきりしないと事業計画が立てられない」との声が上がり、公募に向けた手続きが遅れている。

 全国の港で受け入れ環境が整っていく中で「再整備が遅れれば、博多港の優位性は揺らぐ」(関係者)との危機感も強まっている。

 九州の各自治体は、港湾のハード整備と併せて、自然や伝統文化など地域の魅力を生かした観光戦略も練る。いかに観光客の満足度を高める寄港地にしていくのか。観光資源の深掘りなど都市の魅力を高めることが鍵を握りそうだ。(黒石規之)

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