中村哲さんに福岡県民栄誉賞 長女秋子さん「大きなこと成し遂げた」

西日本新聞 前田 倫之

 福岡県は24日、アフガニスタンで非政府組織(NGO)ペシャワール会(福岡市)の現地代表として活動中に銃撃され、73歳で亡くなった県出身の医師中村哲さんに県民栄誉賞を授与した。県庁であった贈呈式で賞状を受け取った長女の秋子さん(39)は「大きなことを成し遂げてきたのだと改めて思う。(今後の現地支援は)皆さんが後押ししてくださるので、安心してほしいと父に伝えたい」と語った。

 中村さんは1984年にパキスタンの病院に赴任後、隣国アフガンにも活動を拡大。2000年に起きた大干ばつを受けて、同国でかんがい事業を始め、農地の復興や拡大に尽力した。

 贈呈式で、小川洋知事は「中村さんの功績は県民の大きな誇り。後に続く人たちに勇気と希望を与えた」とたたえた。出席した同会の村上優会長(70)は「中村先生の夢をすべて引き継ぎたい」と改めて事業継続を誓った。賞状や中村さんの肖像を博多織で再現したタペストリーは同会事務局に置く予定という。

 福岡県民栄誉賞はプロ野球・福岡ソフトバンクホークスの元監督で球団会長の王貞治さんら計5人に贈られているが、故人に対しては初めて。中村さんの自宅がある大牟田市は市民栄誉賞を授与し、卒業した小学校があり、20代後半まで暮らした古賀市は名誉市民の称号を贈る方針。

 県は同日、中村さんの活動の軌跡をたどる写真や著書を集めた追悼展示を県庁で始め(2月7日まで。土日を除く)、会の取り組みを支える募金箱を県庁など県内6カ所に設置した(3月1日まで)。 (前田倫之)

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