キュウリ多収栽培の施設稼働 全農が初の循環型実証へ 佐賀市

西日本新聞 佐賀版 穴井 友梨

 全国農業協同組合連合会(JA全農)が佐賀市高木瀬町に建設したキュウリの大規模多収栽培の実証施設「ゆめファーム全農SAGA」が稼働し始め、24日に開所式があった。同市のバイオマス事業と連携し、近くの市清掃工場から出る廃熱蒸気や二酸化炭素(CO2)を購入して栽培に生かす。循環型農業実証施設はJA全農で初めてだという。

 施設は約1ヘクタールの鉄骨ハウス。土耕栽培と養液栽培で、キュウリ約1万7千株を育てる。二つの栽培法について、経済性や効率、普及の方法などを比較検討する。昨年12月に稼働を始め、常駐職員3人を含む30人が働く。

 JA全農は大規模な多収栽培技術の確立・普及や人材育成などを通じ農家の所得向上を目指すプロジェクトを展開している。佐賀の施設は栃木県と高知県に続き3カ所目。佐賀はキュウリの生産能力が全国的に高いという。市から清掃工場のCO2活用の打診もあって施設建設に至った。

 施設は、清掃工場から廃熱蒸気とCO2をパイプで引き込む。この熱で沸かした50~80℃の湯を循環させハウス内を暖める。さらにCO2を高濃度で放出してキュウリの光合成に利用する。

 開所式には生産者や市関係者など約40人が出席した。JA全農の野口栄代表理事専務が「実証結果に基づき最適な施設や多収栽培技術の標準化を進め、農家所得の向上を支援していきたい」とあいさつ。参加者はハウスを見学した。

 秀島敏行市長は取材に対し「CO2を、これだけ規模の大きい施設で使っていただけるのは心強い。市のバイオマス事業の励みにもなれば」と話した。 (穴井友梨)

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