高校以降の人生振り返る 日田三隈高「30歳のレポート発表会」

西日本新聞 大分・日田玖珠版 鬼塚 淳乃介

 大分県日田市の日田三隈高総合学科の「30歳のレポート発表会」が23日、同市のパトリア日田であった。レポートは30歳を迎えた卒業生が高校や社会生活を踏まえ、人生を振り返る同学科の「最終課題」。今回発表した10期生の2人は高校で学んだことを糧に生活してきた様子を語り、胸を張った。

 同高は1996年、県内の高校で初めて総合学科を開設。「生きる力」を身に付けることを目標に掲げ、進路に合わせ自分でつくる時間割やキャリア教育の推進、自主研究など特色ある教育に取り組んできた。

 同学科卒業生には、卒業時には評価できないという考えに基づき、30歳になった時点で高校以降の人生を振り返るレポートを求めている。これまでに300件近いレポートが提出されている。

 この日は、福岡県内で働く看護師の原田由香理さんと飲食店経営の川浪将司さんが発表した。原田さんは高校時代に簿記資格を取得した経験を振り返り「今の仕事と資格は関係ないが、勉強した過程は無駄にならない」と強調。高校まで打ち込んだ野球を大学でやめたことに悔いが残っているという川浪さんは「過去の後悔を認め、それを開店の原動力にすることができた」と話した。

 発表会後には卒業生らによる公開討論会があった。同科1期生で同高教諭になった熊谷芽紅美(めぐみ)さんは、人生は積み重ねであることや周囲へ感謝することの大切さなどを指摘。同科設立時の学科主任、宇野公是(ひろし)さんは「生きる力を付ける方針は間違っていなかった」と語った。

 討論会を聞いた同高生は「いろんな経験をしていきたい」「聞く力をつけ立派な社会人になりたい」などと感想を述べていた。(鬼塚淳乃介)

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