「博多なぞなぞ」魅力凝縮 元新聞記者が本を出版

西日本新聞 ふくおか都市圏版 日高 三朗

 「鳥肌」とかけて「人気歌舞伎役者のそろい踏み」と解く。こころは…-。博多の伝統文芸「博多なぞなぞ」の歴史、作り方、ユーモアや風刺の効いた作品を紹介した「文芸 博多なぞなぞ」が出版された。江戸時代から博多っ子が親しんだ言葉遊びの魅力が詰まった1冊となっている。

 本は、町人文化が栄えた博多の伝統を「絶やされん」と元フクニチ新聞記者で、博多謎々(なぞなぞ)の会会員の保坂晃孝さん(77)=福岡市中央区=が書き下ろした。

 博多なぞなぞは戦中戦後に一時廃れたものの、地元のフクニチ新聞で1980年、本格的に復活。記事を担当したのが保坂さんだった。郷土史研究家でもあり、92年のフクニチ休刊後は、謎々の会に発足時から加入。今回は長年の研究成果をまとめた。

 博多なぞなぞは、(1)こころが2カ所以上にかかる(2)二つの文意が離れているほど秀逸(3)極力博多弁を用いる-のが特徴。解説に加えて句にイラストをつけてたり、時事や郷土、博多言葉、政治・行政といったテーマごとに句を紹介したりして読みやすくしている。

 ちなみに、冒頭で紹介した博多なぞなぞのこころはというと、「『観劇に続々と来とる』(感激にゾクゾクときとる)」になる。

 博多なぞなぞのルーツについても解説している。江戸時代の文化年間(1804~18)になぞブームが起き、作者は雅号を用いていたことを紹介。江戸後期の人とみられる謎の宗匠、竹遊子は、今の博多なぞなぞに近い101句の作品を記録に残している。こうした事実から江戸の様式が江戸末から明治にかけて博多に広がったと推論している。

 保坂さんは「郷土に残る文芸を知ってもらいたい」と話している。

 A5判で173ページ、400部。定価1100円。西日本新聞ビジネス編集部=092(711)5523(平日のみ)。 (日高三朗)

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