バス存続へ危機感あらわ 熊本5社「共同経営」、路線譲渡で活路探る

西日本新聞 熊本版 和田 剛

 熊本県内のバス事業者5社が27日発表した「共同経営型」の運行計画策定は、これまでほとんど実現しなかった各社間の路線譲渡など思い切った経営効率化を目指す。乗客減少と運転士不足への対策は待ったなしの状況。熊本市役所で記者会見に臨んだ各社のトップたちは、現状への危機感をあらわにし、共同経営への期待を語った。

 複数のバス事業者が乗り入れる重複路線は熊本市中心部に多く、利用者からは「バスが連なって来て、もったいない」「交通渋滞の原因になる」と批判があった。九州産交バスの森敬輔社長は「各社単独での効率化では生き残れない。スピード感をもって対応したい」と重複路線解消に力を入れる考えを示した。

 熊本電気鉄道はこれまで、九州産交バスとの重複路線で共通時刻表の導入などを進め利便性向上を図ってきた。中島敬高社長は「あるべき姿を求めるいいチャンス」と合意を歓迎。路線譲渡に前向きな姿勢を示す一方、譲渡で運賃収入が減る事業者に対する公的支援の必要性も訴えた。

 長距離路線を持つ熊本バスは、他社との重複路線が比較的少ない。岩田昭彦社長は、全社共通定期券の導入などの合理化案を評価する一方、「バス事業者は人様の命を預かり、日々の業務を担っている。さらに安全対策、事故を起こさない運営を進める体制を根幹に据えるべきだ」とした。

 郡部を含む県内39市町村で運行する産交バスの岩崎司晃社長は「地方圏の公共交通は公的支援なしではできない。さらなる支援をお願いしたい」と求めた。

 5社に共同経営の議論を呼び掛けてきた大西一史熊本市長は「バス交通を維持、発展させるためには事業者の枠を超えた取り組みが重要。潜在的なバス利用者はたくさんいる。利用しやすい環境づくりを行政も一緒になってやりたい」と述べた。 (和田剛)

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