「三川坑炭じん爆発」慰霊碑建立へ 労組対立超え募金始める

西日本新聞 社会面 吉田 賢治

 福岡県大牟田市で1963年に起きた三井三池炭鉱三川坑炭じん爆発事故で、犠牲者遺族や当時の労働組合員らでつくる団体が、亡くなった458人を刻銘した慰霊碑を設置するため募金を始める。慰霊碑は現在、当時の労組分裂を背景に別の2カ所にあるが、新たな慰霊碑は対立を超えて協力する。事故から57年となる今年11月9日の除幕式を目指す。

 三川坑跡地(同市西港町)は閉山後の2014年、日本コークス工業(旧三井鉱山)が市に譲渡し、近代化遺産として公開している。新設する慰霊碑の敷地は、市が事故があった第1斜坑の坑口付近を無償貸与する予定。御影石製で事業費650万円のうち、500万円をインターネットで募るクラウドファンディング(CF)を利用する。

 三池炭鉱は当時、労働争議で分裂した三池労組と新労組が激しく対立。争議収束後に起きた事故を巡っても、三池労組側は熊本県荒尾市の有明成田山大勝寺、新労組側は大牟田市の延命公園にそれぞれ慰霊碑を建立、追悼式を催している。

 事故から50年の際には両労組の元組合員らが手を結び、現地への慰霊碑建立を市に要請したが実現しなかった。19年に地元まちづくり団体も加えた「三川坑に慰霊碑を建てる会」を結成し、寄付での建立を目指す準備を進めてきた。

 代表で、事故時に救助に当たった元労組員の芳川勝さん(77)は「現場は悲惨な状況で、家族宅を回る中で多くの悲劇を見た。犠牲者全員を刻銘する慰霊碑は関係者の悲願で、ぜひ実現したい」と話している。

 CFサイトは「レディーフォー」。現金振り込みも可。受け付けは2月3日~4月30日。 (吉田賢治)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ