「マスクは失礼」言っていられない? 接客業、分かれる着用の判断

西日本新聞 社会面 坂本 信博 押川 知美 石田 剛

 新型コロナウイルスによる肺炎が拡大する中、九州の小売店で働く男性から「マスク着用を許してもらえず不安」との声が西日本新聞「あなたの特命取材班」に寄せられた。接客業では着用が「失礼」とみなされることもあるマスク。九州の小売店やホテルの判断は-。

 ■百貨店や量販店

 岩田屋三越(福岡市)は、希望する従業員のマスク着用を認めている。店内では20日から、来店客向けに理解を求める看板を掲示。阪急百貨店などを運営するエイチ・ツー・オーリテイリング(大阪市)は上司の判断で着用を認めていたが、感染予防強化のため26日、博多阪急(福岡市)などでインフォメーションカウンターと免税カウンターの従業員にマスク着用を指示した。

 総合免税店「ラオックス」(東京)は、22日から国内全店舗ですべての従業員へのマスク着用を義務化。中国人客が多いことから「早めの対応をした」(担当者)という。福岡キャナルシティ博多店(福岡市)はマスク着用を客に周知する張り紙を掲示。北九州市の女子専門学生(21)は「緊急事態なので、マスク着用が失礼とは思わない。むしろウイルスを媒介しないので安全だと感じる」と話した。

 博多大丸(同)は、従業員からマスク着用の希望があった場合は売り場ごとに判断。中国人の接客が多い化粧品売り場では、メーカーが派遣している従業員についてマスク着用を認めるよう要望するケースもあり、同社は応じている。

 イオン九州(同)はグループの方針に沿い、従業員が理由を申請すればマスク着用を容認。ただ、必要がない人はなるべく着用しないように呼び掛けている。

 ■宿泊施設

 宿泊業では、ホテルニュー長崎(長崎市)が28日から、フロントとレストランの朝食会場でマスク着用を義務付け。ホテル日航福岡(福岡市)も30日からフロントとレストランの従業員のマスク着用を開始し、フロントには客に理解を求める案内を掲出した。

 ホテルオークラ福岡(同)も同日から客室清掃員がマスクを着用。フロントスタッフは着用させていないが、申し出があれば社内の対策本部が個別に検討。従業員の入館時に検温をしている。

 ヒルトン福岡シーホーク(同)はスタッフが希望すればマスク着用を容認しており、「従業員と客の安全が一番」(担当者)。ANAクラウンプラザホテル福岡(同)は、現在は清掃スタッフのみがマスクを着用。近日中には、フロントなど接客スタッフにも着用を義務づける方針だ。

 ホテルニューオータニ博多(同)は、「(31日時点で)東京本社からの指示はなく、お客さまの前ではマスクを着用していない」としていたが、1日からマスクを着用している。杉乃井ホテル(大分県別府市)はフロントスタッフのマスク着用は原則として認めておらず、希望があった場合は、客に対面しない担当に変えるなどの対応を取っている。(石田剛、押川知美、坂本信博)

 

 

 

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