かんぽ22万件追加調査 6万人不利益か 改善計画を提出

西日本新聞 一面 飯田 崇雄

 かんぽ生命保険日本郵便の保険不正販売で、日本郵政の増田寛也社長は31日の記者会見で、不利益を被った疑いのあることが新たに分かった顧客約6万人、約22万件の契約内容を追加調査すると発表した。6月末までをめどに個別確認する。保険販売の再開時期は「申し上げる段階にない」と見通しを示さなかった。3社は同日、追加調査の概要や再発防止策などを盛り込んだ業務改善計画を金融庁と総務省に提出した。

 会見には日本郵便の衣川和秀社長、かんぽ生命の千田哲也社長も同席。増田氏は冒頭、不正販売問題について陳謝した上で「速やかに調査を進め、不利益を一刻も早く解消することで信頼を一歩一歩回復したい」と述べた。

 顧客に不利益を与えた可能性のある契約を新たに類型化し、全契約に当てはめて抽出。顧客を個別に訪問するなどし、契約が意に沿っているかなどを確認する。追加調査はこれまで重点的に調べてきた約18万3千件の「特定事案」(約15万6千人)調査と並行して進める。

 追加調査の対象としたのは、被保険者を定期的に変えて新規契約を装う「ヒホガエ」(約2万7千人)、65歳以上の高齢者が多額の保険料を支払う「多額契約」(約1万8千人)など5類型。このうち過去5年間で10件以上の新規契約を結び、その3割以上で解約、失効するなどした「多数契約」の顧客約6千人を優先して確認する。5類型以外でも要望があれば広く門戸を開く。

 特定事案調査の状況も公表した。1月29日時点で法令違反は106件、社内規則違反は1306件に上り、ともに昨年12月15日時点から倍増した。また1月28日時点で対象の85%に当たる約13万2千人の確認が終わり、約2万1千人に保険料を返金するなどしたという。

 再発防止策では、新規契約の金額に偏重した目標設定を改め、契約継続も評価する仕組みを導入。契約内容を郵便局やかんぽ生命、内部監査部門などで多重的にチェックできるようにするとともに、顧客の苦情などを拾い上げ、分析する態勢を構築する。 (飯田崇雄)

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