教員の働き方改革 多忙化は子どもの不利益に 教研集会シンポジウム (2ページ目)

西日本新聞 くらし面 前田 英男 四宮 淳平

「教育は無限、でも教員は有限」

 内田良・名古屋大大学院准教授(教育社会学)の話 教員の働き方改革が始まると「やる気をなくす」と言う先生方がいる。夜遅くまで授業の準備をして土日は部活動。ブラックな仕事だと言われるが、奴隷労働ではなく報われている。だからこそ改革が難しい。ここを根っこから考えていかないといけない。

 例えば家庭訪問に教育的意義があるのは当たり前。だから意義ではなく優先順位の語りが必要だ。教育は無限だが教員は有限。倒れていった人たちを「あの人は指導力不足だった」「やる気がなかった」という話で片付けてはならない。

 教員の世界は、お金や時間に関係なく頑張って良かったという文化が維持されてきた。これからは卒業式の準備や派手な運動会を削っていかざるを得ない。卒業証書の授与は法律上やらないといけないがそれ以外はやらなくていい。運動会は子どもが走れば十分。ハードルを下げていき「元気だったらそれで幸せだよね」という視点から行事を見直していく必要がある。

 教員には現在、残業代を支払う規定のない給特法(教職員給与特別措置法)が適用されている。法制度上の残業がないからタイムカードがなく、教育行政はコスト意識を失う。だから新たに英語やプログラミングの教育をやれと言える。そこに「子どものため」というフレーズが付くと、仕事を切ることができない。教員が元気に仕事をしてプライベートも充実し、笑顔で教壇に立てる。そういうことをみんなで考えることが必要ではないか。

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