男はサイズより愛情と優しさ【しもじもの話】

西日本新聞 くらし面

 <世界が、先に驚いた>

 このキャッチコピーとともに2015年に日本で初開催された「春画(しゅんが)展」。性の営みを情感豊かに描いた浮世絵は、欧州で既に評価されていたこともあって、多くの女性が見に訪れたそうです。

 江戸時代、喜多川歌麿ら浮世絵師が手がけた春画には「男女和合は子孫繁栄につながりめでたいこと」として、男女ともに性器が大きく描かれています。それを見て驚いた当時の外国人は「極東の島国には大きなペニスを持つ民族がいるらしい」とうわさし、立派な性器を「ウタマロ」と呼んでいたとか。

 今では、それは春画の中だけのことであり、実際はそんなことはないと、誰もが知っているでしょう。ただその一方で「パートナーを性的に満足させるためにペニスは大きくなければ」といった男性の勘違いは、今も世の中にはびこっているようです。

 約1200人の日本人女性に対して行われた19年の民間調査によると「満足できるセックスをするために大切と思うこと」は、愛情や優しさを感じられる態度69%▽場所や雰囲気12%▽ペニスのサイズ19%。快感については、長い方が感じる人13%▽太い方が感じる人16%▽サイズではなくその他の要素が大事と考える人71%-。要するに、女性が重視するのは、相手の態度から愛情や優しさを感じられるかどうか。7割以上の女性が「大きさではなく、気持ちが大切」と思っているとの結果でした。

 これまでも同様の研究が数多く行われましたが、性器のような身体的特徴と、相手との一体感のような感情的特徴を比較すると、常に感情的特徴が身体的特徴を上回ることが明らかになっています。もちろんサイズを優先する女性が一部にいることも確かです。けれどもこれは好みの問題なので、仕方がないこと。

 多くの女性の気持ちを、有名な都々逸になぞらえると、さしずめこんなところでしょうか。<嫌なお人のウタマロよりも/好いたお方のものが良い>

 男性は自分のサイズを気にするよりも、愛情を伝えることを考えましょう。 (泌尿器科医)

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