華やかボトルの「飾るお墓」 散骨の一部、手元で供養 (2ページ目)

西日本新聞 社会面 西村 百合恵

■増える散骨、規制の動きも

 少子高齢化などを背景に増えているという自然葬は、節度を守れば違法ではない。一方で、統一ルールはなく、イメージ低下などを理由に規制する自治体もある。福岡県消費生活センターには「契約した業者と連絡が取れない」などの相談も寄せられている。

 1991年に国内で初めて海洋散骨を行ったNPO法人「葬送の自由をすすめる会」の友延明夫九州支部長(75)によると、近年関東を中心に自然葬を希望する人が増加。生涯未婚率が上昇するなど家族のかたちが多様化し、「墓を管理する親族がいない」「遺骨を納める墓がない」との事情があるという。「地元の墓に『入りたくない』『入れない』という地方出身者もいる」(友延さん)。

 法務省によると、海洋散骨の規定はなく「節度をもって行われる限り(刑法の)遺骨遺棄罪に当たらない」。業者数や実施件数の統計もない。一般社団法人「日本海洋散骨協会」(東京)は2014年にガイドラインを決定したが、トラブルも起きている。

 北海道長沼町では、札幌市の団体が樹木葬用の森林公園を整備し、住民らが反発。町は05年、国内で初めて樹木葬を念頭に条例で散骨を禁止した。

 海洋散骨では、静岡県熱海市が15年にガイドラインを制定した。首都圏から訪れて海洋散骨する人が増え、経済界などから「熱海のイメージが損なわれる」との声が上がったからだ。夏季の散骨を禁止し、陸から10キロ以上離れた海洋で散骨することを定めた。

 福岡県では複数業者が博多湾などで散骨をしているが、金額は1万~30万円と幅がある。県消費生活センターには、18、19年に海洋散骨と樹木葬について計24件の相談があり「業者が信用できるのか」との問い合わせが大半だったという。

 友延さんは「業者は慎重に選ぶこと。故人が散骨を希望しても遺族が嫌がるケースもある。生前から『終活』でよく話し合ってほしい」と話す。

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