世界最速「空気バイク」完成 博多工高生がギネス申請へ

 福岡市城南区の市立博多工業高の3年生が、圧縮空気で走る自動二輪「空気バイク」を製作した。既存のガソリンエンジンをもとに独自開発した空気エンジンを搭載した。同高によると、同様の開発例は他にないといい、1月に市内で開かれた県高校工業クラブ連盟の発表会では、地球環境に配慮した取り組みが高く評価され、最優秀賞に輝いた。

 製作したのは自動車工学科空気エンジン開発班の8人。前年からの研究・開発を昨年4月に引き継いだ。当時の空気バイクの最高時速は4・5キロ。メンバーは空気バイクによる世界最高速度記録(ギネス世界記録)の時速45キロの更新を目標に掲げた。

 ベースの車両は「ホンダスーパーカブ50」で車両重量74キロ、排気量は88cc。この車両のガソリンエンジンから空気エンジンを開発した。

 車体の後部荷台に圧縮空気を供給する市販の空気タンクを設置。車輪は自転車のタイヤとホイールの外枠部分のリムを使用するなど、合計23キロの軽量化に成功した。

 昨年12月下旬のテスト走行では最高時速61・4キロを達成。今後、ギネス世界記録に申請する予定だ。

 エンジン開発で最大の課題は、エンジン部品の一つ「カムシャフト」の形状だった。吸排気バルブを開閉させる役割があり、「カム山」と呼ばれる突起部のわずかな角度の違いでエンジンの性能に大きな違いが出る。大中彪雄雅(ひゅうが)さん(18)は「最適な形状を求めて試行錯誤を繰り返した」と話す。テスト走行直前には部品が破損するハプニングもあったが、原因を突き止め、さらなる改善にもつながったという。

 メンバーは週3時間の課題研究授業に加え、放課後や週末、長期休暇を使って製作に打ち込んだ。リーダーの山本幸誠さん(17)は「どう手を付ければいいか分からない時期もあったが、目標を持って取り組み続ければ、夢はかなうと自信が持てた」と胸を張る。

 指導した木戸健人教諭(32)は「ギネス世界記録の登録には170万円以上かかるが、何とかして成果を残したい」と話している。 (田中仁美)

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