「来れ民生委員」活動費を最高水準に 福岡市が26年ぶり増額 (2ページ目)

西日本新聞 一面 泉 修平

業務分担へ地域の支援を

 【解説】福岡市が民生委員の活動費を増額するのは、地域社会が抱える問題が複雑・多様化する中で、身近な相談役である民生委員の役割がより重要になっているためだ。金銭面でのサポートはもちろん、自治会や各種団体との業務分担などにより地域で活動を支える取り組みが不可欠といえる。

 厚生労働省によると、民生委員の定員充足率(昨年12月の一斉改選時)は全国平均で95・2%。2016年の前回改選時から1・1ポイント低下し、欠員は1万1476人に上った。都道府県、政令市、中核市で定員に達したのは富山県と甲府市だけだった。

 なり手が不足する一方で、高齢者の孤独死や児童虐待の増加、介護への悩みなど地域社会が抱える課題は多様化。核家族化の進展や地域付き合いが薄まる中で、民生委員に期待される役割は大きくなっている。

 このため、委員の負担を少しでも減らそうと、業務の在り方を見直す自治体も出ている。近隣の委員と班をつくって活動を支え合ったり、ボランティアの学生らが活動を補助したりする仕組みが生まれている。

 地域から「なり手を探すのは大変」との声は強まるばかりだが、民生委員は制度創設から100年超の歴史があり、最前線で地域福祉を支え続けている。国や自治体は業務内容やサポート態勢、財政支援の在り方など時代に合った抜本的な見直しに取り組むべきだ。 (泉修平)

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