シェアハウスで移住&農業 唐津のNPO法人が入居者募集

西日本新聞 佐賀版 津留 恒星

 移住促進に取り組む佐賀県唐津市のNPO法人「ネットワークステーションまつろ」は、唐津に移住して新規就農を希望する単身者が1カ月住めるシェアハウス「根(ね)の家(いえ)」をオープンし、入居者を募集している。市の基幹産業の一つである農業の振興に移住政策を生かそうという試み。まつろによると、農業に特化したシェアハウス型の「お試し移住」は九州でも珍しいという。

 1月下旬、農地が広がる同市半田に建つ根の家で内覧会が開かれた。市内外から訪れた見学者が、部屋を見て回ったり、地域の人と話したりして親睦を深めていた。

 まつろは2016年度から市の委託を受け、移住希望者に唐津に住んでもらう「お試し移住事業」に取り組む。市によると、これまで家族10世帯と単身者6人(1月末現在)がお試し移住を機に唐津に居を移した。

 唐津市は人口減が急速に進む。県の統計によると、市の人口は約12万人(18年)で、13年からの5年間で約5300人少なくなった。県内の自治体の中で最大の減少数だ。市やまつろによると農村地域は特に過疎化が進み、農家の高齢化に伴う耕作放棄地の増加や後継者不足が深刻化。空き家も年々増えているという。

 そこで、まつろは移住政策を生かした地域課題の解決を図る独自の事業を開始。人口減少や高齢化が進む中山間地域の活性化に向けた取り組みを支援する県の補助金を活用して空き家だった古民家を整備し、入居者のコミュニティー形成なども考えてシェアハウスにした。

 入居者は1カ月間、家賃と光熱費が無料で、市内の若手農家グループ「唐津アグリ旬」のメンバーと働き、野菜や果物の収穫などを通して農業の基礎を学ぶ。給与も支給される。

 同グループ代表の本田和也さん(38)は「農業は大変だけど楽しいということを知ってもらい、唐津と一緒に興味を深めてほしい。農業での生計の立て方なども教えたい」と意気込む。

 根の家にはまつろのスタッフが同居し、生活や仕事をサポート。入居期間を超えても定員数に余裕がある場合などは家賃を払って住み続け、物件探しなどを進めることもできる。まつろのスタッフ、三笠旬太さん(32)は「本格移住前の準備段階として気軽に利用してもらい、唐津や農業に親しむ中で魅力を感じてもらえたら」と話している。 対象は唐津市と玄海町以外に住む20~30代の男女で、定員5人。

(津留恒星)

佐賀県の天気予報

PR

佐賀 アクセスランキング

PR

注目のテーマ