質問にまともに答えず一般論や持論を繰り返す安倍晋三首相の国会答弁を…

西日本新聞 オピニオン面

 質問にまともに答えず一般論や持論を繰り返す安倍晋三首相の国会答弁を、野党議員が「壊れたテープレコーダー」と評した。これを巡り仲間内でちょっとした議論になった。その表現で若い読者に伝わるか、というのである

▼テープレコーダーがほぼ姿を消した今、言い換えるなら「壊れたIC録音再生機」だろう。でもやはりテープレコーダーの方が感じが出る。ただよくよく思い出せば、テープレコーダーも「同じ部分を繰り返す」という故障はしていなかった気がする

▼一番近いのはレコードの針飛びだ。レコードの傷で針が戻り、同じフレーズを延々と流し続ける。中高年にはなじみ深い現象だ。しかしレコードでは若い世代にはますます分かるまい

▼そんなことを考えていると、若者に大人気のシンガー・ソングライター、あいみょんさんのヒット曲「君はロックを聴かない」を思い出した

▼片思いの相手にロックを聴かせようとする歌の中に「埃(ほこり)まみれドーナツ盤」に「針を落とす」という歌詞が出てくるではないか。若い人にも意外と「レコードの針飛び」が通じるかもしれない

▼テクノロジーの変遷とともに表現も移り変わる。電話といえばダイヤルを回すしぐさをしてしまう世代の書き手としては、この表現で大丈夫かと自問自答の日々である。それにしても安倍首相から書き始めてあいみょんさんに行き着くとは、書いている本人も驚いた。

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