久留米市に労基署が熱中症対策要請 36校の調理室にエアコンなし

西日本新聞 筑後版 山口 新太郎

 福岡県久留米市立の小中学校、特別支援学校36校の調理室にエアコンが配備されていない問題で、久留米労働基準監督署が1月に「熱中症発症の危険が高い」として市に文書で対策を求めていたことが分かった。市教育委員会は「調理員の安全あっての学校給食で、重く受け止める」としている。

 文書は1月27日付で久留米市長宛て。市教委によると1月中旬、労基署の訪問を受け、調理室の最高室温や湿度、体調不良者数などをまとめた資料を提供した。

 高温・多湿の屋内環境での作業は健康障害、作業ミスを招く恐れがあるため、労基署は文書で「労働安全衛生法上、冷房、通風など適当な温湿度調節の措置義務がある」とした。

 その上で、措置義務は市の業務を受託する業者が負うとしながら「設備改修が前提で、業者独自では対応が困難。市の対応が必要不可欠」と指摘。市に熱中症対策を早急に検討するよう求めた。併せて産業医や現場の意見を聞き、調理室の熱中症対策基準を設けることも要請した。

 労基署によると、文書は、行政指導に当たる是正勧告や、指導票の交付ではなく、「呼び掛け」という。同趣旨の文書は受託業者にも出された。

 市教委は取材に、エアコンの早期設置は「予算面から困難」と説明。「冷風機(スポットクーラー)の追加配備に加え衛生面、調理員の作業効率に配慮して新たな対策を研究している段階」と述べるにとどめた。

 市の給食調理室を巡っては、昨夏に延べ約500人の調理員が体調不良を訴え一部が早退するなど、40度を超える厳しい環境が問題となっている。 (山口新太郎)

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