墜落ヘリと同型機、再び佐賀へ 地元住民に不安なお

 佐賀県神埼市の民家に墜落した戦闘ヘリコプターの同型機が再び佐賀の空を飛ぶ-。民家にいた女児がけがを負い、ヘリに乗った陸上自衛隊員2人が犠牲になった事故から2年余り。岩田和親防衛政務官が14日、県や関係3市町の首長に同型機の飛行再開を伝達すると、トップは防衛上の観点などから、いずれも事実上容認した。ただ、墜落現場周辺の住民たちには不安も残っている。

 「墜落事故から丸2年。自衛隊が安全を脅かしたことを深くおわびする」。岩田氏は県庁で山口祥義知事と向き合うと、まずは謝罪。再発防止策などを説明し、陸自目達原駐屯地(吉野ケ里町)での同型機の飛行再開に理解を求めた。

 会談後、飛行再開を了承するかを記者団に問われると、山口知事は「あくまでも地元の気持ちが大事。もともと了解するしないの手続きはない。3市町への対応を見守りたい」と述べるにとどめた。

 その後、岩田氏は神埼市、吉野ケ里町、上峰町を訪ね、飛行再開を伝達。目達原駐屯地のある吉野ケ里町の伊東健吾町長は「国防のためには致し方ない」、上峰町の武広勇平町長は「国を守る防衛省の役割も大切」として、飛行再開の容認を明言した。

 ただ、神埼市の松本茂幸市長は飛行再開について「いいですよとも、だめですよとも言わない。ただ承りますというだけ」と述べるにとどめ、事故現場となった自治体のトップとして微妙な立場をのぞかせた。

 墜落した地区の樋口邦敏区長(70)は「2年前の悲惨な事故はまだ頭の中に残っている」と話す。

 社民党県連合と県平和運動センターは県庁前で飛行再開に反対を訴えた。主回転翼を固定する金属製ボルトが破断して墜落したとする調査結果が、破断原因を2通り併記していることを踏まえ、社民の徳光清孝県議は「事故原因を究明しきれていない中での再開は納得できない」と述べた。(金子晋輔、梅本邦明、穴井友梨、星野楽)

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