宮崎県が深海魚の漁場マップ 漁業者支援、高級魚で収益増へ

西日本新聞 社会面 古川 剛光

 宮崎県は2020年度、近海の深海魚の漁場マップ作りに取り組む。県が最新技術を使って資源を調査し、漁業者に提供する。近海に生息が確認されていながらほとんど漁獲がなかったアカムツ(ノドグロ)など高級深海魚の漁に活路を見いだし、経営安定化などにつなげてもらう。水産庁によると、都道府県による深海魚に特化した漁場マップの作成は珍しいという。

 計画では、沖合20~30キロの水深200~400メートルを測定。県の調査船に水中音波探知機(ソナー)を搭載し、海底の詳細な地形を画像化する。最新鋭の魚群探知機も活用。さらに、海底付近の海水に含まれた生物の粘液や表皮、排せつ物などを採取して「環境DNA」を割り出し魚種を特定する。早ければ4月から調査を始めてマップを作成し、20年度末に漁業者に配布する予定。対象魚種はノドグロのほか、キンメダイやメダイ、アカザエビなどを想定している。

 県水産政策課によると、同県の漁業者は主にマグロ類やカツオ類など海の表層を泳ぐ魚の捕獲が中心で全体の約9割を占める。ただ、魚の回遊状況によって水揚げ量が変動するため、収入は安定しない。

 マップ作成のきっかけは、18年1~3月に実施した深海魚の一本釣り漁。県が支援して伊勢エビ漁師4人が試験的に漁を計26回実施したところ、クエ(アラ)など約千キロ(約180万円)の水揚げがあったという。20年度の一般会計当初予算案に関連費1250万円を盛り込む。

 県内漁業者数は約2200人(18年)。20年前からほぼ半減し、60歳以上が約6割を占める。同課は「マップを活用してもらうことで効率的な漁場開拓や燃料節約により、漁業者の収益増につなげたい」としている。(古川剛光)

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