狩野派の涅槃図開帳 熊本市の4寺一斉に

西日本新聞 熊本版 長田 健吾

 約350年前に狩野派の絵師が描いた「涅槃(ねはん)図」が15日、熊本市中央区横手の4カ所の寺で一斉に開帳された。釈迦(しゃか)の入滅日(15日)に合わせた年に1度の催し。参加者たちは鮮やかで繊細な絵に見入った。

 横手地区は、熊本城の城下町として栄え、城の近くには今も約10カ所の寺がある。涅槃図の開帳は江戸時代に寺がそれぞれの檀家(だんか)向けに始め、かつては開帳日に合わせて祭りや植木市も開かれにぎわったという。

 横手地区がある一新校区自治協議会が寺に協力を求め、約10年前から檀家以外も広く観覧できる一斉公開が始まった。この日は、正立寺▽妙立寺▽本覚寺▽安国寺-が開帳した。

 涅槃図は、入滅を迎えて横たわる釈迦を取り巻き、嘆き悲しむ弟子や動物たちを描いた作品。それぞれの寺で絵師が違い、描かれた人物の表情にも個性がある。大きな図では高さが5メートルほどあり、参加者たちは時間をかけて細部まで鑑賞していた。

 2度目の参加という同市中央区の嘉悦タケミさん(82)は「絵の色使いなどが微妙に違い、見比べる楽しさがある。来年も参加したい」と話した。

 一新校区は古い街並みが残っていたが、2016年の熊本地震で損傷し解体された町屋も少なくない。一新校区自治協議会の毛利秀士会長(77)は「城下町として歴史ある地区。地元の貴重な文化財を広く知ってもらえればうれしい」と話した。(長田健吾)

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